受給者証とは?種類・対象・もらい方をやさしく解説

受給者証とは?種類・対象・もらい方をやさしく解説

「B型に通うには受給者証が必要です」と言われて、何のことか分からず戸惑っている本人・ご家族へ。受給者証とは、障害福祉サービスを使うために市区町村が交付する証明書です。この記事では、書かれている内容、対象になる人、もらうまでの流れを厚生労働省の資料をもとに整理し、知りたいことごとに読む記事も案内します。

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目次

受給者証とは、障害福祉サービスを使うために市区町村が交付する証明書です

受給者証とは、就労継続支援B型などの障害福祉サービスについて、市区町村が「どのサービスを、どれくらいの量、いつまで使えるか」を決めた内容(支給決定)を記載して交付する証明書のことです。正式には「障害福祉サービス受給者証」といい、障害者手帳とは別のものです。

最初に押さえておきたいのは次の3点です。

  • 支給決定の中身が書かれている:サービスの種類、支給量、有効期間、負担上限月額など
  • 手帳がなくても支給決定を受けられる場合がある:身体障害の方を除き、手帳は支給決定の必須要件ではないとされている
  • 申請先はお住まいの市区町村:相談支援専門員と計画案を用意し、支給決定を受けてから事業所と契約する

受給者証の記載事項や対象者の考え方は、厚生労働省の「介護給付費等に係る支給決定事務等の事務処理要領」に示されています。サービスを受けるときは、事業所に受給者証を提示します。

知りたいこと別|受給者証について読む記事の早見表

この記事は受給者証の全体の地図です。詳しい内容は、次の表から目的に合う記事へ進んでください。

知りたいこと読む記事
受給者証にはどんな種類があるか受給者証の種類と違い
もらうまでに何をすればよいか受給者証をもらうには
申請で準備する書類受給者証の申請に必要な書類
届いた受給者証の欄の読み方受給者証の見方
受給者証を持つメリットと気になる点受給者証のメリット・デメリット
月に何日通えるか受給者証の支給量
有効期限が近いときの手続き障害福祉サービス受給者証の更新
就労移行・A型・B型を切り替えるとき就労移行・A型・B型で受給者証は同じ?
住んでいる市以外の事業所に通いたい住んでいる市以外のB型事業所と受給者証
自立支援医療受給者証と手帳の違い自立支援医療受給者証と手帳の違い
自立支援医療受給者証の更新自立支援医療受給者証の更新

受給者証には何が書かれている?主な記載事項

受給者証には、市区町村が決めた支給決定の内容が書かれています。事務処理要領では、市区町村が記載して交付する事項として、次のような項目が挙げられています。

記載事項意味
氏名・居住地・生年月日支給決定を受けた方の情報。障害児の場合は保護者と子どもの情報
受給者証番号市区町村が一人ずつ付ける10桁の番号
支給量1か月を単位に定める、使えるサービスの量。就労継続支援は「日/月」で定める
有効期間支給決定が有効な期間。続けて使うには期限前に更新の手続きをする
障害支援区分区分の認定を受けている場合の区分
負担上限月額1か月に支払う利用者負担の上限額

有効期間の長さは、サービスの種類や本人の状況によって違い、市区町村が決めます。自分の期間は、受給者証の有効期間(支給決定期間)の欄で確かめてください。欄の位置は自治体の様式によって異なることがあります。

負担上限月額は、世帯の所得によって4つの区分に分かれます

負担上限月額とは、1か月に使ったサービスの量にかかわらず、それ以上は利用者負担が生じない上限の金額のことです。厚生労働省「障害者の利用者負担」では、次の4区分が示されています。

区分世帯の収入状況負担上限月額
生活保護生活保護受給世帯0円
低所得市町村民税非課税世帯0円
一般1市町村民税課税世帯(所得割16万円未満)9,300円
一般2上記以外37,200円

18歳以上の方の場合、所得を判断する世帯の範囲は「障害のある方とその配偶者」です。入所施設を利用する20歳以上の方やグループホームを利用する方は、課税世帯なら一般2になるなどの例外もあります。区分は申請時の書類をもとに市区町村が認定するので、自分の区分は窓口や相談支援専門員に確認してください。

「受給者証」と呼ばれるものは1種類ではありません

B型などに通うときに使うのは「障害福祉サービス受給者証」ですが、名前に「受給者証」が付く証明書はほかにもあります。

  • 障害福祉サービス受給者証:B型・就労移行支援・グループホームなどを使うための証明書。この記事で扱っているもの
  • 自立支援医療受給者証:精神通院医療などの医療費の自己負担を軽くする「自立支援医療」の証明書。福祉サービスの受給者証とは別の制度で、申請も別に行う
  • 障害児の通所受給者証:障害のある子どもが障害児通所支援を使うときの証明書。子ども向けの別の枠組みで扱われる

違いの詳細は「受給者証の種類と違い」、自立支援医療とB型の関係は「自立支援医療とB型は併用できる?」で紹介しています。

受給者証の対象になるのはどんな人?

受給者証の対象は、身体障害・知的障害・精神障害(発達障害を含む)のある方と、難病等の対象になる方です。事務処理要領では、身体障害のある方を除いて、障害者手帳を持っていることは支給決定の必須要件ではないとされています。

手帳がない場合は、ほかの書類などで確認されます。要領に挙がっている例は次のとおりです。

対象確認に使われる書類の例
身体障害身体障害者手帳
知的障害療育手帳。持っていない場合は、市区町村が必要に応じて知的障害者更生相談所の意見を聞いて確認する
精神障害(発達障害を含む)精神障害者保健福祉手帳、精神障害を理由とする年金の証書、自立支援医療受給者証(精神通院医療)、医師の診断書など
難病等医師の診断書、特定医療費(指定難病)受給者証など

実際に使えるかどうかは、サービスごとの対象者の条件もあわせて判断されます。サービスごとの対象者は厚生労働省「障害福祉サービスの内容」に載っています。

対象になるかは、市区町村の窓口や相談支援専門員、必要に応じて主治医に相談してください。手帳がない場合は「障害者手帳がなくてもB型は使える?」、手帳の取り方は「精神障害者保健福祉手帳の申請方法」「療育手帳とは」が参考になります。3つの手帳の違いと等級の仕組みは「障害者手帳の種類と等級」で比べています。

受給者証をもらうまでの流れ(相談から交付まで)

受給者証は、相談、申請、聞き取りと計画案の提出、支給決定、交付という順番でもらうのが基本です。厚生労働省「サービスの利用手続き」をもとに、B型のような訓練等給付を例に流れをまとめます。

  1. 相談する:市区町村の障害福祉担当窓口か、相談支援事業所に「B型を使いたい」などの希望を伝える
  2. 申請する:お住まいの市区町村に利用申請をする
  3. 聞き取り・調査を受ける:市区町村が心身の状況、生活や日中活動の状況、サービスの利用意向などを確認する
  4. サービス等利用計画案を出す:相談支援専門員が本人の希望をもとに計画案を作り、市区町村に提出する
  5. 支給決定・受給者証の交付:市区町村が支給決定をし、受給者証が交付される
  6. 事業所と契約して利用開始:受給者証を提示して、通う事業所と契約する

ホームヘルプなどの介護給付を希望する場合は、この流れに障害支援区分の認定の手順が加わります。区分の仕組みは「障害支援区分とは」で説明しています。なお、事務処理要領では、就労継続支援B型は「暫定支給決定」(試しに使ってから正式に決める仕組み)の対象から外れています。

詳しい進め方は「受給者証をもらうには」「就労継続支援B型の利用までの流れ」で紹介しています。

見学・申請の前に確認したいポイント

申請を考え始めたら、使いたいサービス・手元の書類・相談先を先に整理しておくと、窓口での相談が進めやすくなります。

  • 使いたいサービスの種類(B型・就労移行支援など)がおおよそ決まっているか
  • 計画案を相談支援専門員に頼むか、自分や家族で作るか
  • 手帳、自立支援医療受給者証、診断書など、手元にある書類
  • すでに受給者証がある場合は、有効期間と支給量の欄
  • 気になる事業所の見学を、申請と並行して進めるか

通う先のイメージがあると、計画案の中身を相談支援専門員と話し合いやすくなります。

志木市の場合(窓口・手続きの入口)

志木市にお住まいの方の障害福祉の相談先は、市役所福祉部の共生社会推進課です。市の公式サイトの「共生社会推進課」のページでは、連絡先として次の3つのグループが案内されています。

グループ電話
障がい者福祉グループ048-473-1449
障がい者支給グループ048-456-5363
共生社会推進グループ048-456-5364

所在地は埼玉県志木市中宗岡1丁目1番1号と案内されています。担当は相談内容で違うため、はじめに「障害福祉サービスの受給者証について相談したい」と伝えてください。

市は、障がいのある人向けの制度をまとめた冊子「障がい福祉制度のてびき」(令和8年度改定版)を公開しています。市の「サービス等利用計画」のページでは、計画作成に利用者の費用負担はなく、本人や家族が作るセルフプランも可能と案内されています。

朝霞市・新座市・富士見市・和光市など近隣にお住まいの方は、それぞれの市の障害福祉担当窓口が申請先になります。窓口の名前や進め方は各市の公式サイトで確認してください。

ぽちぽちの道の場合

受給者証の手続きは、市区町村の窓口と相談支援専門員が中心になって進みます。ぽちぽちの道はB型の事業所で、受給者証の交付や支給決定を行う立場ではありませんが、日中の通い先の候補として見学をお受けしています。

ぽちぽちの道は、東武東上線「志木駅」東口から徒歩2分にある、IT・パソコン作業に特化したB型事業所です。送迎は行っていないため、見学のときに駅からの道のりや通い方を一緒に確認します。

作業内容はパソコン作業が中心です。データ入力、Canvaでの画像・SNS素材づくり、生成AIを使った文章の下書きや調べ物、SNS投稿づくりなどに取り組んでいます。パソコンが苦手な方や未経験の方も歓迎しており、スタッフと生成AIがサポートします。

週1日からの通所も相談できるので、支給量をどのくらいで考えるか迷っている段階でも、通い方のイメージを一緒に整理できます。昼食はお弁当(実費)を用意できます。工賃については見学時にご案内します。

「受給者証のことはまだよく分からないけれど、通う先は見ておきたい」という段階でも大丈夫です。見学やLINEでの相談を受け付けていますので、質問だけでも気軽にお送りください。

受給者証とは何かについてよくある質問

Q. 受給者証と障害者手帳の違いを簡単に教えてください
A. 受給者証は、市区町村が障害福祉サービスの支給決定の内容を記載して交付する証明書で、手帳とは別のものです。サービスを使うときに事業所へ提示するのは受給者証です。身体障害の方を除き、手帳がなくても支給決定を受けられる場合があります。

Q. 受給者証は病院や事業所でもらえるものですか?
A. いいえ、受給者証を交付するのはお住まいの市区町村です。障害福祉担当窓口に申請し、支給決定を受けると交付されます。申請前の相談は、相談支援事業所でも受け付けています。

Q. 受給者証の負担上限月額が0円になるのは、どんな世帯ですか?
A. 厚生労働省の資料では、生活保護受給世帯と市町村民税非課税世帯の負担上限月額が0円とされています。18歳以上の方の場合、世帯の範囲は本人と配偶者で判断されます。ご自身の区分は市区町村が認定するので、窓口で確認してください。

Q. 受給者証があれば、どのB型事業所でも選べますか?
A. 支給決定はサービスの種類について決めるもので、特定の事業所を指定するものではないとされています。通う事業所は本人が選んで契約します。ただし定員や受け入れの状況は事業所ごとに違うため、見学で確かめましょう。

Q. 受給者証の有効期間は、全員同じ長さですか?
A. 同じとは限りません。厚生労働省の事務処理要領では、有効期間の上限がサービスの種類ごとに決まっていて、就労継続支援は3年、そのうちB型で支給決定時に50歳未満の方は1年です。実際の期間はこの範囲で市区町村が定めるので、受給者証の有効期間の欄で確認し、期限が切れる前に更新の手続きを進めましょう。

まとめ

受給者証とは、障害福祉サービスを使うために市区町村が交付する証明書で、サービスの種類・支給量・有効期間・負担上限月額などが書かれています。身体障害の方を除き手帳は必須要件ではなく、相談、申請、計画案の提出、支給決定を経て交付されます。

対象になるかどうかや手続きの細かな判断は、市区町村の窓口や相談支援専門員に確認しながら進めてください。通う先を考え始めたら、LINEでの相談や見学から始められます。見学だけでも大丈夫です。制度の基本をまとめて確認したい方は「B型事業所の選び方チェックリスト」もあわせてご覧ください。

運営:ぽちぽちの道(株式会社イチドキリ)


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受付時間:月〜土 9:30〜18:30


監修者
田中 眞奈美(サービス管理責任者)
介護職、生活支援員業務、就労移行支援事業所での管理者業務など、介護・福祉業界にて多彩な経験を持つ福祉のプロフェッショナル。ぽちぽちの道では、サービス管理責任者として個別支援計画の策定および支援全体のマネジメントを担う。

執筆者
徳永 崇志(職業指導員・株式会社イチドキリ 代表取締役)
岡山大学教育学部出身。株式会社日立システムズでエンジニアとしてキャリアをスタートし、株式会社リクルートで教育系SaaS「スタディサプリ」の法人営業に従事。その後、複数社で生成AIを活用したプロダクトの事業立ち上げを経験。ぽちぽちの道では、生成AI・ITを活用した生産活動の職業指導を担当。厚生労働省「精神・発達障害者しごとサポーター」講座修了。

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