受給者証のメリット・デメリット|取得して困ることはある?

受給者証のメリット・デメリット|取得して困ることはある?

「受給者証を取ると何が良くて、何か困ることはあるの?」と迷っている方へ。障害福祉サービス受給者証のメリットは、B型などのサービスを所得に応じた上限つきの負担で使えることです。一方で、申請や更新の手間、負担額の確認、周りに知られないかという不安もあります。この記事では、厚生労働省の資料で確かめられる範囲だけを使って、良い点と気をつけたい点を中立に整理します。志木市の窓口と、志木駅徒歩2分のB型事業所「ぽちぽちの道」での相談の仕方も紹介します。

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目次

受給者証は、サービスを使うための入口です。デメリットは主に「手間」と「確認ごと」

障害福祉サービス受給者証のメリットは、使いたいサービスの支給決定を受けて、事業所と契約できるようになることです。デメリットとして挙がるのは、制度そのものの不利益というより、手続きや更新の手間、負担額の確認といった実務の部分です。

結論を3つにまとめます。

  • メリット:B型などの障害福祉サービスを、月ごとの負担上限がある仕組みで使える。身体障害の方を除き、手帳がなくても支給決定を受けられる場合がある
  • デメリット(手間):申請・調査・計画づくりに時間がかかり、有効期間ごとの更新や、住所などが変わったときの届出が必要になる
  • 確認ごと:負担上限月額は世帯の所得で決まり、0円とは限らない。周りに知られる不安は、事業所の秘密保持の決まりを知っておくと考えやすくなる

受給者証そのものの基本は、ハブ記事「受給者証とは」でまとめています。

受給者証のメリット

障害福祉サービス受給者証とは、市区町村が支給決定したサービスの種類・支給量・有効期間などを記載して交付する証明書のことです。障害者手帳とは別のもので、B型などの事業所と契約するときに提示します。記載の見方は「受給者証の見方」で詳しく紹介しています。

メリット1:月ごとの負担に上限がある

厚生労働省「障害者の利用者負担」によると、障害福祉サービスの自己負担は所得に応じた4つの区分で負担上限月額が決まり、ひと月に使ったサービスの量にかかわらず、それ以上の負担は生じません。

区分世帯の収入状況負担上限月額
生活保護生活保護受給世帯0円
低所得市町村民税非課税世帯0円
一般1市町村民税課税世帯(所得割16万円未満)9,300円
一般2上記以外37,200円

同じページでは、グループホーム利用者と20歳以上の入所施設利用者は、市町村民税課税世帯の場合「一般2」になると説明されています。週に何日通っても上限を超えないので、通所の日数を相談しながら決めやすくなります。

メリット2:手帳がなくても支給決定を受けられる場合がある

厚生労働省「介護給付費等に係る支給決定事務等の事務処理要領」では、身体障害者を除き、支給決定を行うにあたって障害者手帳を持っていることは必須要件ではないとされています。手帳の申請を迷っている方でも、主治医の診断書などをもとに相談を始められる場合があります。手帳なしでB型を使う流れは「手帳なしでB型は利用できる?」で紹介しています。

ただし同じ要領では、各種の援助措置を受けやすくする観点から、できる限り手帳の取得を勧めることが望ましいとも書かれています。手帳で受けられる割引などは「障害者手帳の割引」で紹介しています。

メリット3:相談支援専門員と一緒に計画を立てられる

受給者証の申請では、サービス等利用計画案を出す流れが基本です。相談支援専門員が本人の希望を聞き取り、どのサービスをどう組み合わせるかを一緒に考えます。一人で制度を調べ切らなくてもよい点は、見落とされがちなメリットです。

受給者証のデメリット・困りやすいこと

ここからは、取得したあとに「思っていたより手間だった」と感じやすい点です。どれも事前に知っておけば準備できる内容です。

デメリット1:申請から使い始めるまでに手順が多い

相談、申請、必要に応じた調査、サービス等利用計画案の提出、支給決定、事業所との契約という順番で進みます。書類の準備は「受給者証の申請書類」、全体の流れは「受給者証をもらうには」で紹介しています。かかる日数は市区町村や状況によって違うため、窓口で目安をたずねておくと安心です。

デメリット2:有効期間ごとに更新が必要

事務処理要領では、支給決定の有効期間の上限がサービスの種類ごとに定められています。

サービスの種類(一部)有効期間の上限
自立訓練、就労移行支援(養成施設を除く)1年
就労継続支援A型、共同生活援助、生活介護3年
就労継続支援B型3年(支給決定時50歳未満は運用上1年が上限)

実際の期間は、この範囲の中で市区町村が月単位で定めます。要領では、期間が終わるときに改めて支給決定を受ければ継続して利用できるとされています(サービスの種類によっては利用期間に制限があります)。手順は「受給者証の更新」をご覧ください。

デメリット3:住所や連絡先が変わったら届出がいる

事務処理要領では、支給決定の期間中に氏名、居住地や連絡先、負担上限月額の算定に必要な事項が変わったときは、速やかに受給者証を添えて市区町村に届け出ることとされています。国の受給者証の様式例(様式第11号)の注意事項欄では、記載事項に変更があったときは14日以内に届け出るよう書かれています。引っ越しや世帯の状況が変わるときは、窓口に一言相談しておくと手続きが漏れにくくなります。

デメリット4:負担額は0円とは限らない

先ほどの表のとおり、市町村民税の課税世帯では月9,300円または37,200円が上限になります。所得を判断する世帯の範囲は、18歳以上の障害者の場合、本人とその配偶者です。配偶者がいる方は、所得の確認のために配偶者の状況も伝える必要があります。お金の制度全体は「障害福祉のお金と制度まとめ」で整理しています。

デメリット5:周りに知られないかという不安

受給者証を使う以上、市区町村や事業所、相談支援事業所には障害や生活の状況を伝えることになります。そのうえで、厚生労働省令の「指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準」第36条では、事業所の従業者と管理者は、正当な理由なく業務上知り得た利用者や家族の秘密を漏らしてはならないと定めています。他の事業者に情報を提供するときは、あらかじめ文書で本人や家族の同意を得ることも決められており、この規定は第202条で就労継続支援B型にも準用されています。

知人や家族にどう伝えるかで悩んでいる方は「B型に通うことを知人に知られたくないとき」も参考にしてください。

取得する前に確認したいポイント

メリットとデメリットを比べるときは、「自分がどのサービスを、どのくらい使いたいか」を先に考えると判断しやすくなります。次の点を窓口や相談支援専門員にたずねてみてください。

  • 使いたいサービスの種類(B型、就労移行支援、グループホームなど)
  • 手帳を持っているか。持っていない場合、どんな書類で相談を始められるか
  • 自分の世帯が負担上限月額のどの区分になりそうか
  • 申請から利用開始までのおおよその期間
  • サービス等利用計画を誰に作ってもらうか(相談支援事業所か、セルフプランか)
  • 有効期間と、更新の案内が届く時期
  • 通う候補の事業所で、昼食などの実費がいくらかかるか

サービスの種類ごとの受給者証の違いは「受給者証の種類と違い」、自立支援医療の受給者証と手帳の違いは「自立支援医療受給者証と手帳の違い」で紹介しています。

志木市の場合(窓口・手続きの入口)

志木市の公式サイトでは、「障がい福祉制度のてびき」(令和8年度改定版)が公開されています。このページの問い合わせ先は、共生社会推進課 障がい者福祉グループ(志木市中宗岡1丁目1番1号・Tel 048-473-1449)です。課のページ「共生社会推進課」には障がい者支給グループ(Tel 048-456-5363)なども載っていますが、受給者証の申請をどのグループが担当するかは書かれていないため、電話では「障害福祉サービス受給者証について相談したい」と伝えてください。どのサービスが使えそうか分からない段階でも、まず制度の一覧を見てから相談すると話が進めやすくなります。

サービス等利用計画については、市の「サービス等利用計画・障がい児支援利用計画」のページで、計画作成の際に利用者が負担する費用はないこと、本人や家族が作るセルフプランも可能なことが案内されています。こちらの問い合わせ先は共生社会推進課 共生社会推進グループ(Tel 048-456-5364)です。

朝霞市・新座市・富士見市・和光市にお住まいの方は、それぞれの市の障害福祉担当窓口が申請先になります。担当課の名前や受付の方法は市ごとに違うため、各市の公式サイトで確認してください。住んでいる市以外の事業所に通う場合の考え方は「住んでいる市以外のB型に通える?」で紹介しています。

ぽちぽちの道の場合

受給者証を取るかどうか迷っている段階で、「実際に通う場所を見てから決めたい」と考える方は少なくありません。ぽちぽちの道では、受給者証をまだ持っていない方の見学や相談もお受けしています。申請そのものは市区町村の窓口で行いますが、B型でどんな一日を過ごすのかを知っておくと、使いたいサービスをイメージしやすくなります。

ぽちぽちの道は、東武東上線「志木駅」東口から徒歩2分にある、IT・パソコン作業に特化した就労継続支援B型の事業所です。作業内容はパソコン作業が中心で、データ入力、Canvaでの画像・SNS素材づくり、生成AIを使った文章の下書きや調べ物などに取り組んでいます。パソコンが苦手な方や未経験の方も歓迎しており、スタッフと生成AIがサポートします。

週1日からの通所も相談できるので、「負担や体調を見ながら少ない日数から始めたい」という方にも合わせやすい形です。昼食はお弁当(実費)を用意できます。送迎は行っていないため、見学のときに通い方を一緒に確認します。工賃については見学時にご案内します。

受給者証のことで分からない点があれば、見学やLINEでの相談からお気軽にお問い合わせください。

受給者証のメリット・デメリットについてよくある質問

Q. 障害福祉サービス受給者証を持つ一番のメリットは何ですか?
A. B型などの障害福祉サービスを、所得に応じた負担上限月額のある仕組みで使えることです。生活保護受給世帯と市町村民税非課税世帯は上限が0円とされています。ご自身の区分は市区町村の窓口で確認してください。

Q. 受給者証を取得して困ること、デメリットはありますか?
A. 困りやすいのは、申請の手順が多いこと、有効期間ごとの更新、住所などが変わったときの届出です。課税世帯では月9,300円または37,200円の負担上限になるため、0円とは限りません。

Q. 手帳なしで受給者証を取るのは不利になりますか?
A. 厚生労働省の事務処理要領では、身体障害者を除き、手帳を持っていることは支給決定の必須要件ではないとされています。一方で、各種の援助措置を受けやすくするため、できる限り手帳の取得を勧めることが望ましいとも書かれています。手帳を取るかどうかは、主治医や窓口と相談して決めてください。

Q. 受給者証を使うと、事業所から周りに情報が伝わりませんか?
A. 国の運営基準では、事業所の従業者と管理者は、正当な理由なく利用者や家族の秘密を漏らしてはならないと定められています。他の事業者へ情報を提供するときも、あらかじめ文書で同意を得ることになっています。気になる点は、契約の前に事業所へ遠慮なくたずねてください。

Q. 受給者証を取ると、配偶者の所得も確認されますか?
A. 配偶者がいる場合は、配偶者の所得も判断に入ります。厚生労働省の資料では、18歳以上の障害者(施設に入所する18・19歳を除く)の負担上限月額を決める世帯の範囲は、本人とその配偶者とされているためです。どの書類で所得を確認するかは市区町村によって違うため、申請の前に窓口でたずねておくと安心です。

まとめ

障害福祉サービス受給者証は、B型などのサービスを負担上限つきで使うための入口です。デメリットは、申請や更新、届出の手間と、負担額が0円とは限らない点が中心です。周りに知られる不安については、事業所に秘密保持の決まりがあることを知っておくと考えやすくなります。

最終的な判断は、市区町村の障害福祉担当窓口や相談支援専門員、主治医と相談しながら進めてください。通う場所を見てから考えたい方は、LINEでの相談や見学から始められます。見学だけでも大丈夫です。制度の基本をまとめて確認したい方は「B型事業所の選び方チェックリスト」もあわせてご覧ください。

運営:ぽちぽちの道(株式会社イチドキリ)


  • 見学だけでもOK
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何かを始めたい、新しい一歩を踏み出したい方へ

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受付時間:月〜土 9:30〜18:30


監修者
田中 眞奈美(サービス管理責任者)
介護職、生活支援員業務、就労移行支援事業所での管理者業務など、介護・福祉業界にて多彩な経験を持つ福祉のプロフェッショナル。ぽちぽちの道では、サービス管理責任者として個別支援計画の策定および支援全体のマネジメントを担う。

執筆者
徳永 崇志(職業指導員・株式会社イチドキリ 代表取締役)
岡山大学教育学部出身。株式会社日立システムズでエンジニアとしてキャリアをスタートし、株式会社リクルートで教育系SaaS「スタディサプリ」の法人営業に従事。その後、複数社で生成AIを活用したプロダクトの事業立ち上げを経験。ぽちぽちの道では、生成AI・ITを活用した生産活動の職業指導を担当。厚生労働省「精神・発達障害者しごとサポーター」講座修了。

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