グループホームの家賃補助と自己負担上限|特定障害者特別給付費・37,200円の意味

グループホームの家賃補助と自己負担上限|特定障害者特別給付費・37,200円の意味

受給者証に書かれた「37,200円」や、市区町村から届いた「特定障害者特別給付費」の通知を見て、意味が分からず戸惑っている本人・ご家族の方へ。この記事では、グループホームの家賃補助である特定障害者特別給付費と、利用料の負担上限月額37,200円が何を表す数字なのかを、厚生労働省の資料にそって整理します。日中の通い先としてB型を考えている方には、志木駅徒歩2分のぽちぽちの道からのご案内も添えました。

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目次

特定障害者特別給付費とグループホームの37,200円は、別々のお金の話です

特定障害者特別給付費とグループホームの「37,200円」は、同じ制度の数字ではありません。特定障害者特別給付費は家賃を補うための給付で、37,200円は障害福祉サービスの利用料(自己負担)の上限です。一方は「受け取る側」、もう一方は「払う側の上限」と覚えておくと混乱しにくくなります。

項目特定障害者特別給付費(家賃の補足給付)負担上限月額 37,200円
何のお金かグループホームの家賃の一部を補う給付サービス利用料の自己負担の上限
金額の意味利用者1人あたり月額1万円が上限ひと月の自己負担はこの額まで
対象になる世帯生活保護または低所得(市町村民税非課税)の世帯市町村民税課税世帯のグループホーム利用者
家賃との関係家賃そのものを軽くする家賃は含まない

非課税世帯の方は「利用料の上限が0円で、家賃補助の対象にもなる」、課税世帯の方は「利用料の上限が37,200円で、国の家賃補助は対象外」というのが基本の組み合わせです。金額は国の制度上の上限で、実際の負担は世帯の状況や自治体、年度によって変わります。ご自身が当てはまるかどうかは、相談支援専門員やお住まいの市区町村の障害福祉担当窓口で確認してください。

特定障害者特別給付費と負担上限月額のしくみ

2つの数字は、どちらも障害者総合支援法にもとづく制度から出てきます。ここでは定義と金額の根拠を順に説明します。

特定障害者特別給付費とは(グループホームの家賃補助)

特定障害者特別給付費とは、所得の低い障害者が施設に入所したりグループホームに住んだりするとき、食事や住まいにかかる費用の一部を市町村が支給する給付のことです。根拠は障害者総合支援法(e-Gov法令検索)の第34条で、グループホームの住居で「居住に要した費用」も対象に定められています。

グループホームの場合の中身は、厚生労働省の障害者の利用者負担のページに「家賃助成」として載っています。

  • 対象は、グループホーム利用者のうち生活保護または低所得の世帯の方です
  • 利用者が負担する家賃を対象に、1人あたり月額1万円を上限として補足給付が行われます
  • 家賃が1万円未満なら実際の家賃の額、1万円以上なら1万円が補足給付の額になります

家賃補助は「家賃が無料になる制度」ではなく、「家賃のうち最大1万円を補う制度」です。残りの家賃は自己負担として毎月かかるため、支払いの見通しはこの前提で立てておくと安心です。

負担上限月額37,200円とは(利用料の上限)

負担上限月額とは、障害福祉サービスを使ったときの自己負担が、ひと月でそれ以上にならないよう所得に応じて決められた上限額のことです。厚生労働省の資料では、次の4区分が示されています。

区分世帯の収入状況負担上限月額
生活保護生活保護受給世帯0円
低所得市町村民税非課税世帯0円
一般1市町村民税課税世帯(所得割16万円未満)※入所施設利用者(20歳以上)とグループホーム利用者を除く9,300円
一般2上記以外37,200円

注目したいのは「一般1」の注記です。グループホーム利用者は一般1から除かれ、市町村民税課税世帯であれば「一般2」として扱われます。所得割16万円未満の世帯でも、グループホーム利用者の上限は9,300円ではなく37,200円になる、というのがこの数字の意味です。

同じ資料では、所得割16万円未満の目安を「収入が概ね670万円以下の世帯」、低所得の目安を「3人世帯で障害者基礎年金1級受給の場合、収入が概ね300万円以下の世帯」と注記しています。どちらも目安で、実際の区分は課税の状況をもとに市町村が判断します。

所得を判断する「世帯」は、本人と配偶者です

区分を決めるときの世帯の範囲は、18歳以上の障害者の場合、障害のある方とその配偶者です(施設に入所する18、19歳を除く)。親やきょうだいの収入は、原則としてこの判断に含まれません。親元を離れてグループホームで暮らす方は、本人と配偶者の課税状況で区分が決まります。

37,200円に含まれないお金と、ほかの軽減策

負担上限月額は、サービスの利用料に対する上限です。家賃や食費、水道光熱費、日用品費などは、この上限とは別に支払うお金として考えます。毎月の生活費全体の組み立ては「グループホームの費用」で整理しています。

同じ厚生労働省の資料には、世帯での負担の合算が基準額を超えたときの「高額障害福祉サービス等給付費」(償還払い)や、自己負担によって生活保護の対象になる場合に負担上限月額などを引き下げる「生活保護への移行防止策」も載っています。これらの金額や条件は制度の改定で変わることがあります。この記事は2026年9月時点の厚生労働省のページをもとに書いているため、最新の内容は同ページと市区町村の案内で確かめてください。

通知や受給者証を見たときに確認したいポイント

「37,200円」や「特定障害者特別給付費」の文字を見たら、まず自分がどの区分か家賃補助の対象かの2点を確認するのが近道です。分からない点をメモして相談支援専門員や市区町村の窓口に持っていくと、話が早く進みます。

  • 負担上限月額は、0円・9,300円・37,200円のどれになっているか
  • 37,200円の場合、世帯(本人と配偶者)が市町村民税の課税世帯になっているか
  • 家賃補助(特定障害者特別給付費)の対象になっているか
  • ホームの家賃が月1万円以上か未満か(補足給付の額が変わります)
  • 家賃補助を受けるための手続きが必要か、課税状況が変わったときどう申し出るか

受給者証には有効期間があり、更新の流れは「受給者証の更新」で紹介しています。区分や家賃補助で気になる点は、更新の時期に合わせて窓口で確かめておくと安心です。

自治体独自の家賃助成の探し方

国の特定障害者特別給付費とは別に、グループホーム入居者向けの家賃助成を独自に設けている自治体もあります。対象や金額、国の家賃補助と組み合わせられるかは自治体ごとに異なるため、次の順で探してみてください。

  1. お住まいの市区町村の公式サイトで、障害福祉の「手当・助成」のページを見る
  2. 市区町村の障害福祉のガイドブック(「障害福祉のてびき」など)で住まいの項目を確認する
  3. 見つからなければ、障害福祉担当窓口や相談支援専門員に「グループホーム入居者向けの家賃助成はありますか」とたずねる

お金の制度全体の入り口は「障害のある方のお金と制度 総まとめ」にまとめています。

B型(日中活動)との接点|グループホームからB型に通うときのお金の考え方

グループホームで暮らしながら、日中は就労継続支援B型に通う方もいます。B型も障害福祉サービスのひとつなので、利用料は同じ「負担上限月額」の考え方で決まり、家賃補助とは別枠です。住まいと日中の活動の役割の違いは「共同生活援助とは」や「障害者のグループホームとは」で紹介しています。

厚生労働省の説明では、負担上限月額は「ひと月に利用したサービス量にかかわらず、それ以上の負担は生じない」上限とされています。グループホームとB型の両方を使う場合も、区分は世帯の課税状況で決まります。複数の事業所を使うときの請求の分け方や上限額の管理のしかたは、利用する事業所と市区町村に確認してください。

通所先の食費には、別の扱いがあります。同じ資料では、通所施設で低所得と一般1の方は食材料費のみの負担になるとされ、この一般1には所得割16万円未満のグループホーム利用者も含まれると明記されています。食事の提供があるかどうかや費用は事業所ごとに違うため、見学のときに確かめておきましょう。B型そのものの利用料は「B型事業所の利用料はいくら?」で解説しています。

ぽちぽちの道の場合(お金の整理のあとは、日中の居場所づくり)

家賃補助や負担上限の整理がついたら、次は「平日の日中をどこで過ごすか」を考える段階です。ぽちぽちの道は、その日中の活動の場として相談をお受けしています。

ぽちぽちの道は就労継続支援B型の事業所で、グループホームの運営は行っていません。グループホームの紹介やあっせんもしていないため、住まい探しや家賃補助の手続きは、相談支援専門員やお住まいの市区町村の障害福祉担当窓口にご相談ください。そのうえで、グループホームから日中に通う先としてB型を考えたい方の見学・相談を受け付けています。

ぽちぽちの道は、東武東上線「志木駅」東口から徒歩2分にある、IT・パソコン作業に特化したB型事業所です(2026年開設・運営:株式会社イチドキリ)。作業内容はデータ入力、Canvaでの画像やSNS素材づくり、生成AIを使った文章の下書きや調べもの、SNS投稿づくりなど、パソコン作業が中心です。

パソコンが苦手な方や未経験の方も歓迎しており、スタッフと生成AIがサポートします。週1日からの通所も相談できるので、ホームでの生活リズムに合わせて少しずつ始められます。昼食はお弁当(実費)で用意でき、工賃などの詳しい説明は見学時にご案内します。送迎は行っていないため、ホームから志木駅までの通い方もあわせて考えておくと安心です。

「日中の過ごし方はまだ決まっていない」という段階でも大丈夫です。見学やLINEでの相談から、気軽に声をかけてください。

グループホームの家賃補助と37,200円についてよくある質問

Q. 特定障害者特別給付費は、グループホームの家賃がいくらでも月1万円受け取れますか?
A. 家賃が1万円以上なら月1万円、1万円未満なら実際の家賃の額が上限です。対象は生活保護または低所得(市町村民税非課税)の世帯の方に限られます。課税世帯の方は国の家賃補助の対象外なので、自治体独自の助成があるかも窓口で確認してください。

Q. グループホームに住んでいて負担上限月額が37,200円でした。毎月37,200円を払うのですか?
A. 毎月必ず37,200円を払うわけではありません。37,200円は、ひと月に利用したサービスの自己負担がそれを超えないようにする上限額です。実際の負担は利用したサービスの量によって変わり、家賃や食費などは別に支払います。

Q. グループホームの負担上限月額は、親の収入で決まりますか?
A. 18歳以上の方の場合、所得を判断する世帯は本人と配偶者で、親の収入は原則として含まれません(施設に入所する18、19歳を除く)。本人と配偶者が課税世帯なら、グループホーム利用者は37,200円の区分になります。判定は市町村が行うため、疑問があれば窓口で確認してください。

Q. 所得割16万円未満の課税世帯でも、グループホーム利用者は9,300円にならないのですか?
A. 利用料の負担上限月額では、課税世帯のグループホーム利用者は一般2の37,200円になります。厚生労働省の資料で、一般1の区分からグループホーム利用者が除かれているためです。ただし通所先の食費の軽減では、所得割16万円未満のグループホーム利用者も一般1に含まれます。

Q. グループホームで暮らしながらB型に通うと、利用料の上限は別々にかかりますか?
A. 負担上限月額は、ひと月に利用した障害福祉サービスの量にかかわらず設定される上限額で、区分は世帯の課税状況で決まります。グループホームとB型を両方使う場合の請求や上限額の管理の方法は、利用する事業所と市区町村の窓口で確かめてください。

まとめ

特定障害者特別給付費は、生活保護や低所得の世帯のグループホーム利用者に、家賃を月1万円まで補う給付です。37,200円は、市町村民税課税世帯のグループホーム利用者に適用される、サービス利用料の負担上限月額です。どちらも制度改定や世帯の状況で変わるため、個別の判断は相談支援専門員や市区町村の障害福祉担当窓口で確認してください。

住まいのお金の見通しが立ったら、日中の過ごし方も一緒に考えてみませんか。ぽちぽちの道は志木駅徒歩2分のB型事業所で、見学だけでも大丈夫です。質問だけしたい方は、LINEでの相談もお気軽にどうぞ。事業所選びで見ておきたい点は「B型事業所の選び方チェックリスト」にまとめています。


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お電話でのご相談もお待ちしております

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監修者
田中 眞奈美(サービス管理責任者)
介護職、生活支援員業務、就労移行支援事業所での管理者業務など、介護・福祉業界にて多彩な経験を持つ福祉のプロフェッショナル。ぽちぽちの道では、サービス管理責任者として個別支援計画の策定および支援全体のマネジメントを担う。

執筆者
徳永 崇志(職業指導員・株式会社イチドキリ 代表取締役)
岡山大学教育学部出身。株式会社日立システムズでエンジニアとしてキャリアをスタートし、株式会社リクルートで教育系SaaS「スタディサプリ」の法人営業に従事。その後、複数社で生成AIを活用したプロダクトの事業立ち上げを経験。ぽちぽちの道では、生成AI・ITを活用した生産活動の職業指導を担当。厚生労働省「精神・発達障害者しごとサポーター」講座修了。

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