障害者手帳の申請条件と流れ|どんな人がもらえる?3つの手帳を横断

障害者手帳の申請条件と流れ|どんな人がもらえる?3つの手帳を横断

「自分は障害者手帳の対象になるの?」「申請はどこで、何を用意すればいいの?」と迷っている方へ。障害者手帳の申請は、身体・精神・療育の3つの手帳で条件も書類も判定する機関も違います。この記事では、3つの手帳の申請条件と流れを比較表で横断して整理し、志木市の窓口もご案内します。

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目次

障害者手帳の申請条件は、3つの手帳でそれぞれ違います

障害者手帳の申請条件は、手帳の種類ごとに決まっています。身体障害者手帳は一定以上で永続する身体の障害があること、精神障害者保健福祉手帳は精神障害の初診日から6か月以上たっていること、療育手帳は判定機関で知的障害と判定されることが入口になります。どの手帳も、申請はお住まいの市区町村の窓口から始めます。

まず押さえておきたい結論は、次の3つです。

  • 条件は手帳ごとに違う:身体は「永続する障害と指定医の診断書」、精神は「初診日から6か月以上と診断書」、療育は「判定機関での判定」
  • 申請の入口は市区町村:書類を出すのは市区町村の窓口で、審査や判定は都道府県などの機関が行う
  • 診断名だけでは決まらない:精神障害者保健福祉手帳は、病気の状態と生活への影響をあわせて総合的に判断される

障害者手帳とは、身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳の3種類をまとめた呼び方のことです。厚生労働省「障害者手帳について」でも、3つの手帳は根拠となる制度がそれぞれ異なると説明されています。

どんな人が障害者手帳をもらえる?手帳ごとの対象と申請条件

障害者手帳の対象になるかは、障害の種類と手帳ごとの条件で分かれます。次の表で、自分に関係しそうな手帳を確認してください。

項目身体障害者手帳精神障害者保健福祉手帳療育手帳
対象になる人視覚、聴覚・平衡機能、音声・言語・そしゃく機能、肢体不自由、心臓・じん臓・呼吸器などの障害が、一定以上で永続する人精神障害(てんかん・発達障害などを含む)のため、長期にわたり日常生活や社会生活に制約がある人児童相談所または知的障害者更生相談所で知的障害と判定された人
申請の主な条件身体障害者福祉法第15条の指定医の診断書・意見書があることその精神障害の初診日から6か月以上たっていること判定機関で判定を受けること

身体障害者手帳は「永続する障害」と指定医の診断書が条件

厚生労働省「身体障害者手帳制度の概要」では、身体障害者手帳は身体障害者福祉法第15条にもとづく手帳で、対象の障害が一定以上で永続することが要件とされています。申請には都道府県知事などが指定した医師の診断書・意見書が必要で、主治医が指定医とは限らないため、先に確認しておくと手戻りを防げます。

精神障害者保健福祉手帳は「初診日から6か月以上」が条件

国立精神・神経医療研究センター「こころの情報サイト」によると、精神障害者保健福祉手帳を申請するには、その精神障害の初診日から6か月以上たっていることが必要です。知的障害だけがあり、ほかの精神障害がない人は療育手帳の対象になります。発達障害と知的障害の両方がある場合は、両方の手帳を受けることができると説明されています。

療育手帳は判定機関で「知的障害」と判定されることが条件

療育手帳は、法律ではなく国の通知にもとづき、自治体ごとの要綱で運用されている制度です。厚生労働省「療育手帳制度の概要」では、児童相談所または知的障害者更生相談所で知的障害と判定された人に交付するとされています。判定の基準や区分の分け方は自治体によって異なります。

診断名が付けば精神障害者保健福祉手帳をもらえる?判定の考え方

精神障害者保健福祉手帳は、診断名だけで交付や等級が決まるしくみではありません。厚生労働省の判定基準では、精神疾患の状態と、日常生活や社会生活でどのくらい援助が必要かという能力障害の状態を確認し、両方をあわせて総合的に判定するとされています。

判定の考え方は、厚生労働省の通知「精神障害者保健福祉手帳の障害等級の判定基準について」(別添の説明を含む)と「判定基準の運用に当たって留意すべき事項について」に示されています。運用の留意事項では、精神障害を認めても日常生活と社会生活を普通に送れている場合は「非該当」の目安とされています。同じ診断名でも、生活への影響の程度によって結果は変わりえます。病名別の考え方は「ADHD・発達障害で障害者手帳はもらえる?」と「うつ病・適応障害で障害者手帳はもらえる?」で紹介しています。

自分が対象になりそうか、どのくらいの等級になりそうかは、主治医に相談するのが確実です。等級ごとの基準は「障害者手帳の種類と等級」で説明しています。

申請先・必要書類・判定する機関を比較表で整理(埼玉県の場合)

申請先はどの手帳も市区町村の窓口ですが、必要な書類と、審査や判定をする機関は手帳ごとに違います。埼玉県にお住まいの方(さいたま市などを除く)の場合を、県の公式ページをもとに表にしました。

項目身体障害者手帳精神障害者保健福祉手帳療育手帳
申請先市の福祉事務所・町村の障害福祉担当窓口(事前に相談してから指定医の診察へ)市町村の担当窓口市町村の障害者福祉担当課の窓口(事前に相談)
必要書類交付申請書、指定医の診断書・意見書、写真(横3cm×縦4cm・上半身・無帽・1年以内)、個人番号を確認する書類申請書、手帳用の診断書または精神障害を理由とする年金の証書などの写し、個人番号確認書類、写真(縦4cm×横3cm・脱帽の上半身・申請前1年以内)交付申請書、写真(横3cm×縦4cm・上半身・無帽・1年以内)、個人番号確認書類
医師の書類指定医の診断書・意見書(用紙は診察の前に入手)初診日から6か月を過ぎた日以後、かつ申請日から3か月以内に作成された診断書判定機関での心理判定・医学判定など
判定・審査する機関埼玉県総合リハビリテーションセンター埼玉県立精神保健福祉センター18歳未満は児童相談所、18歳以上は埼玉県総合リハビリテーションセンター
有効期限原則として更新なし(再認定がある場合あり)2年(期間満了の3か月前から更新を受付)再判定がある人とない人がいる

出典は、埼玉県総合リハビリテーションセンター「身体障害者手帳」、埼玉県精神保健福祉センター「精神障害者保健福祉手帳」、埼玉県「療育手帳」です。県のページ自身も、窓口によって必要書類が異なる場合があると注記しています。

精神障害を理由に障害年金を受けている方は、診断書の代わりに年金証書などの写しで申請できます。厚生労働省の実施要領では、この場合は精神保健福祉センターでの判定を行わず、年金の等級と同じ等級で判定するとされています。年金との関係は「障害者手帳と障害年金」で整理しています。

障害者手帳の申請から交付までの流れは5つのステップです

障害者手帳の申請は、どの手帳もおおむね「相談、書類の準備、申請、審査・判定、受け取り」の順に進みます。手帳ごとに違うのは、医師の書類を用意するか、判定機関で判定を受けるかという部分です。

  1. 市区町村の窓口に相談する:どの手帳の対象になりそうか、必要な書類と申請書の入手方法を確認する
  2. 医師の書類をそろえる:身体は指定医の診断書・意見書、精神は初診日から6か月以上たってからの診断書(または年金証書などの写し)を用意する
  3. 窓口に申請する:申請書、写真、個人番号が分かる書類などとあわせて提出する
  4. 審査・判定を待つ:身体と精神は診断書などをもとに審査され、療育は判定機関で判定を受ける
  5. 手帳を受け取る:交付が決まると、案内に沿って手帳を受け取る

交付までの期間は、手帳や自治体によって違います。埼玉県の身体障害者手帳は、標準処理期間が36日(土日・祝日・年末年始を除く)とされていますが、診断書の内容によっては指定医への照会で日数がかかることがあります。精神と療育の手帳は、お住まいの自治体の案内で確認してください。

精神障害者保健福祉手帳の書類と手順は「精神障害者保健福祉手帳の申請方法」、療育手帳の判定の流れは「療育手帳とは」で詳しく紹介しています。

申請の前に確認したいポイント

書類をそろえる前に次の点を確認しておくと、窓口での相談が進みやすく、書類の出し直しも防ぎやすくなります。

  • 障害は身体か、知的か、精神(発達障害を含む)か
  • 身体障害者手帳なら、診断書をお願いする医師が指定医か
  • 精神障害者保健福祉手帳なら、初診日から6か月以上たっているか
  • 診断書の書式は、自治体の指定様式か(身体・精神とも手帳用の書式がある)
  • 療育手帳なら、生育歴が分かる母子健康手帳などが手元にあるか

結果に納得できないときは、決定の通知書に書かれた不服申立ての方法と期限を確認してください。精神障害者保健福祉手帳は、有効期間中でも状態が変わったときに等級の変更を申請できると実施要領に定められています。診断書をいつ頼むかは「診断書・意見書はいつ必要?」、窓口での伝え方は「市役所の窓口で何を話す?」も参考になります。

なお、こころの情報サイトでは、障害福祉サービスは精神障害があれば手帳の有無にかかわらず受けられると説明されています。B型の場合は「障害者手帳がなくてもB型は使える?」をご覧ください。手帳でどんな支援が受けられるかは、ハブ記事「障害者手帳のメリット一覧」にまとめています。

志木市の場合(窓口・持ち物)

志木市にお住まいの方は、3つの手帳のどれも市役所の福祉部 共生社会推進課が窓口です。手帳ごとの市のページでは、申請や問い合わせの担当はいずれも障がい者福祉グループと案内されています。課のページ「共生社会推進課」の連絡先は次のとおりです。

グループ電話
障がい者福祉グループ048-473-1449
障がい者支給グループ048-456-5363
共生社会推進グループ048-456-5364

所在地は埼玉県志木市中宗岡1丁目1番1号です。手帳ごとの市のページには、次のように書かれています。

  • 身体障害者手帳:志木市「身体障がい者手帳の交付」では、申請書(市の窓口にあります)、指定医の診断書(埼玉県の指定様式)、個人番号がわかる書類を用意すると案内されています。診断書を書けるのは身体障害者福祉法第15条で指定された医師のみで、まず主治医に相談するよう書かれています。住民税非課税の方には、診断書料の一部(上限3,000円)の補助があります
  • 精神障害者保健福祉手帳:志木市「精神障がい者保健福祉手帳の交付」では、申請書と、手帳用の診断書(初診日から6か月以降のもの)または障害年金の証書の写しなどが必要とされています。住民税非課税の方は、診断書料の一部補助の対象です
  • 療育手帳:志木市「療育手帳の交付」では、申請書、印鑑、本人の生育歴がわかるもの(母子健康手帳や成績表など)が挙げられています。判定は、18歳未満が埼玉県朝霞児童相談所、18歳以上が埼玉県総合リハビリテーションセンターです

市の「障がい福祉制度のてびき」(令和8年4月現在)では、3つの手帳とも必要なものにマイナンバーカードと同意書が挙げられており、市のページと書き方が異なります。更新日の古いページもあるため、持ち物は申請前に窓口で確認してください。朝霞市・新座市・富士見市・和光市など近隣の方は、各市の公式サイトで担当窓口を確認してください。

ぽちぽちの道の場合

手帳の申請を考え始めると、「手帳が届くまで何もできないのでは」と不安になる方もいます。ぽちぽちの道では手帳の申請や判定を代わりに行うことはできませんが、手帳を申請中の段階でも、B型の利用を考えるときの相談をお受けしています。

ぽちぽちの道は、東武東上線「志木駅」東口から徒歩2分にある、IT・パソコン作業に特化したB型事業所です。送迎は行っていないため、見学のときに実際の通い方を一緒に確認します。

作業内容はパソコン作業が中心で、データ入力、Canvaでの画像・SNS素材づくり、生成AIを使った文章の下書きや調べ物などに取り組んでいます。パソコンが苦手な方や未経験の方も歓迎しており、スタッフと生成AIがサポートします。週1日からの通所も相談でき、工賃は見学時にご案内します。「手帳を申請するか迷っている」「診断書を頼む前に話を聞きたい」という段階でも、見学やLINEでの相談を受け付けています。

障害者手帳の申請条件と流れについてよくある質問

Q. 障害者手帳は、どんな人がもらえますか?
A. 手帳の種類ごとに対象が決まっています。身体障害者手帳は一定以上で永続する身体の障害がある人、精神障害者保健福祉手帳は精神障害のため長期にわたり日常生活や社会生活に制約がある人、療育手帳は判定機関で知的障害と判定された人が対象です。対象になるかは、主治医や市区町村の窓口に相談してください。

Q. 障害者手帳の申請は、3種類ともどこでしますか?
A. どの手帳も、お住まいの市区町村の障害福祉の担当窓口で申請します。審査や判定は、埼玉県の場合、身体と療育(18歳以上)は埼玉県総合リハビリテーションセンター、精神は埼玉県立精神保健福祉センター、療育(18歳未満)は児童相談所が担当します。志木市では共生社会推進課が窓口です。

Q. 精神障害者保健福祉手帳は、診断名が付けば申請して交付されますか?
A. 診断名だけで交付が決まるわけではありません。厚生労働省の判定基準では、精神疾患の状態と日常生活や社会生活への影響をあわせて総合的に判定するとされています。申請には、初診日から6か月以上たっていることも必要です。

Q. 身体障害者手帳の診断書は、どの医師でも書けますか?
A. どの医師でも書けるわけではありません。身体障害者福祉法第15条にもとづいて指定された医師の診断書・意見書が必要です。主治医が指定医かどうかは、医療機関や市区町村の窓口で確認してください。

Q. 障害者手帳の申請から交付まで、どれくらいかかりますか?
A. 手帳の種類や自治体によって異なります。埼玉県の身体障害者手帳は標準処理期間が36日(土日・祝日・年末年始を除く)とされていますが、診断書の照会などで延びることがあります。精神や療育の手帳は、お住まいの自治体の案内で確認してください。

まとめ

障害者手帳の申請条件は、身体は永続する障害と指定医の診断書、精神は初診日から6か月以上と診断書、療育は判定機関での判定と、手帳ごとに違います。どの手帳も入口は市区町村の窓口なので、書類をそろえる前に一度相談しておくと進めやすくなります。

手帳の申請と並行して日中の過ごし方を考えたくなったら、LINEでの相談や見学から始められます。質問だけでも大丈夫です。制度をまとめて確認したい方は「B型事業所の選び方チェックリスト」もあわせてご覧ください。

運営:ぽちぽちの道(株式会社イチドキリ)


年金証書で手帳を申請する前に、障害年金の要件を確かめたい方は障害年金がもらえる条件|3つの要件と「もらえない人」のパターンを参考にしてください。

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監修者
田中 眞奈美(サービス管理責任者)
介護職、生活支援員業務、就労移行支援事業所での管理者業務など、介護・福祉業界にて多彩な経験を持つ福祉のプロフェッショナル。ぽちぽちの道では、サービス管理責任者として個別支援計画の策定および支援全体のマネジメントを担う。

執筆者
徳永 崇志(職業指導員・株式会社イチドキリ 代表取締役)
岡山大学教育学部出身。株式会社日立システムズでエンジニアとしてキャリアをスタートし、株式会社リクルートで教育系SaaS「スタディサプリ」の法人営業に従事。その後、複数社で生成AIを活用したプロダクトの事業立ち上げを経験。ぽちぽちの道では、生成AI・ITを活用した生産活動の職業指導を担当。厚生労働省「精神・発達障害者しごとサポーター」講座修了。

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