「障害年金をもらいながら就労継続支援B型に通っても大丈夫?」「働いたら年金が止まってしまうのでは」。そんな不安を抱える本人・ご家族・相談支援員の方へ。この記事では、障害年金とB型が両立できるのかを、わかりやすく整理してお伝えします。お金や年金の取り扱いは個別の状況で変わるため、最終的な判断は年金事務所や社会保険労務士などの専門機関へご確認ください。志木駅から徒歩2分のぽちぽちの道(IT・パソコン作業に特化した就労継続支援B型)の相談例もあわせて紹介します。
障害年金を受給しながらB型に通うことは可能
障害年金を受給しながら就労継続支援B型に通うことは可能で、両立している方は実際にいます。B型で受け取る工賃は雇用契約に基づく賃金とは性質が異なるため、B型に通うこと自体がただちに障害年金を止める理由になるわけではないと考えられています。
障害年金の制度の概要は、日本年金機構「障害年金」のページで確認できます。
ポイントを先に整理すると、次のようになります。
- 障害年金とB型は両立できる:受給しながらB型に通っている方はいます。
- B型の工賃は「賃金」とは異なる:B型は雇用契約を結ばずに自分のペースで働く福祉サービスで、受け取るお金は工賃です。
- ただし個別の状況で扱いは変わる:障害年金は障害の状態が続いていることが前提で、更新(障害状態確認届)のときの審査や年金の種類によって扱いが異なる場合があります。
- 迷ったら専門機関へ:支給額・等級・更新できるかどうかといった具体的な判断は、年金事務所・社会保険労務士・市区町村の窓口に確認するのが確実です。
「働く=年金が止まる」と心配される方は多いのですが、B型は雇用ではないため、A型や一般就労とは事情が異なります。とはいえ、年金は一人ひとりの状況で取り扱いが変わる専門的な制度です。ここから、なぜ両立できるのか、どんな点に注意すればよいのか、どこに相談すればよいのかを順に見ていきます。
なぜ両立できるのか・注意したいこと(更新時の審査など)
両立できる理由は、B型の工賃が雇用契約に基づく賃金ではない点にあります。一方で注意したいのは、障害年金は「障害の状態が続いていること」が前提であり、更新のタイミングなどで状態が見直される場合があるという点です。まずは言葉の整理から始めます。
就労継続支援B型とは、雇用契約を結ばずに、自分のペースで働きながら工賃を受け取れる障害福祉サービスです。 一般企業やA型のように雇用契約を結んで賃金を得る働き方とは異なり、体調に合わせて無理のない範囲で作業に取り組みます。
障害年金とは、病気やけがで生活や仕事に支障があるときに受け取れる公的年金です。 受給するには障害の状態などの要件があり、受給後も障害の状態が続いていることが前提になります。
この2つの関係を、よくある疑問と一緒に整理すると次のとおりです。
| 確認したいこと | 一般的な考え方 | 注意点・相談先 |
|---|---|---|
| B型に通うと年金は止まる? | B型の工賃は賃金と異なるため、通うこと自体がただちに止める理由にはなりにくいと考えられています | 個別の状況で異なるため、年金事務所などへ確認 |
| 工賃を受け取ると年金に影響する? | 工賃は賃金とは性質が異なります | 障害厚生年金など種類により扱いが異なる場合があるため確認 |
| 更新(障害状態確認届)への影響は? | 更新時は「障害の状態」を改めて確認されます | 就労の有無だけでなく状態全体で審査されるため、不安な点は専門機関へ |
ここで特に大切なのが、障害年金の更新(障害状態確認届)です。障害年金は一度受給が決まれば一生変わらないものではなく、種類や等級に応じて定期的に状態を確認する仕組みがあります。更新のときに何がどう審査されるか、就労がどのように見られるかは、障害の種類や一人ひとりの状況によって異なります。
そのため、この記事では具体的な支給額・等級・更新できるかどうかについては断定しません。「B型に通うと必ず年金が止まる」「通っても絶対に大丈夫」のどちらも正確ではなく、実際の取り扱いは個別の状況によって変わるというのが正しい理解です。判断に迷うときや、自分のケースで影響が気になるときは、後述の専門機関に確認してください。
なお、障害年金を自分で申請する手順や必要書類は「障害年金の申請を自分でする方法」で解説しています。
働くと障害年金は止まる?仕事はバレる?
「働き始めたら障害年金が止まるのでは」「仕事をしていることが審査でバレるのでは」と心配する方は少なくありません。働いていることだけを理由に、ただちに支給が止まる仕組みではありません。ただし、更新のときには日常生活や就労の状況も含めて障害の状態が確認されるため、「働いても止まらない」と言い切ることもできません。ここでは、日本年金機構が公開している情報をもとに3つの点を整理します(いずれも2026年9月時点で確認した内容です)。
更新(障害状態確認届)では、日常生活や就労の状況も見られる
日本年金機構「障害状態確認届(診断書)が届いたとき」によると、障害の状態に応じて提出が必要となる年には、引き続き障害年金を受ける権利があるかを確認するための「障害状態確認届(診断書)」が、誕生月の3カ月前の月末に送られてきます。医師に診断書欄を記入してもらい、提出期限(誕生月の末日)までに届くよう提出します。提出が遅れたり、記載内容に不備があったりすると、年金の支払いが一時止まることがあると案内されています。
就労がどう見られるかについて、日本年金機構が公開している「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」(令和4年4月1日改正版)の精神の障害の節では、仕事をしている方について、働いていることをもって直ちに日常生活能力が向上したとは捉えず、仕事の種類や内容、就労状況、仕事場で受けている援助の内容などを確認したうえで判断する、という考え方が示されています。知的障害と発達障害の項目には、就労支援施設に通う方に限らず、一般就労の方も援助や配慮のもとで働いている、という前提も書かれています。
つまり、「働いている=止まる」でも「B型だから関係ない」でもなく、B型での通所の様子も障害の状態を判断する材料の一つになりうる、ということです。認定基準は障害の種類ごとに分かれているため、ご自身に当てはまる考え方は年金事務所で確認してください。
「バレるかどうか」ではなく、就労状況はありのまま伝えるもの
「仕事がバレる」という言葉を目にすることがありますが、診断書や申立書は、障害の状態を正しく確認してもらうための書類です。日本年金機構「障害基礎年金を受けられるとき」では、請求時に出す「病歴・就労状況等申立書」が、障害状態を確認するための補足資料として挙げられています。また、精神の障害の等級判定では、診断書の記載要領とあわせて「日常生活及び就労に関する状況について(照会)」という書式も作られています(日本年金機構「精神の障害に係る等級判定ガイドライン等」)。
就労のことを伏せるのではなく、事実のとおり主治医に伝え、書類にもそのまま書いてもらうことが前提です。B型に通っている方は、次のような点をメモしておくと、診察のときに伝えやすくなります。
- 通所している日数と、1日あたりの時間
- ふだん取り組んでいる作業の内容
- 事業所で受けている配慮やサポート(休憩の取り方、作業量の調整、声かけなど)
- 休んだ日や、体調の波で困っていること
更新のときに就労がどう見られるか、主治医への伝え方は「障害年金の更新と就労の関係」でくわしくまとめています。
20歳前の傷病による障害基礎年金には、所得による支給制限がある
「働くと止まる」という話が出る背景の一つに、20歳前の傷病による障害基礎年金の所得制限があります。日本年金機構「20歳前の傷病による障害基礎年金にかかる支給制限等」(2026年4月1日更新)では、20歳前に傷病を負った人の障害基礎年金は年金の加入を要件としていないため、支給に制限や調整があると説明されています。
同ページでは、前年の所得額が4,794,000円を超える場合は年金の全額が支給停止、3,761,000円を超える場合は2分の1の年金額が支給停止となり、扶養親族がいる場合は所得制限額が加算されると案内されています。支給停止となる期間は10月から翌年9月までです。金額は「前年の所得額」で示されているため、ご自身がどこに当たるかは年金事務所で確認してください。
支給が続くか、等級が変わるか、所得制限に当たるかといった個別の判断は、年金事務所や社会保険労務士に確認してください。「止まるかもしれない」と自己判断で通所をやめてしまう前に、まず相談してみることをおすすめします。
不安なときの相談先(年金事務所・社労士・市区町村)
年金の取り扱いで不安があるときは、自己判断せず専門の窓口に相談するのがいちばん確実です。障害年金のことは年金事務所、手続きや書類の専門的なサポートは社会保険労務士、福祉サービス全般や生活の相談は市区町村の窓口や相談支援専門員が、それぞれ頼りになります。
相談先の使い分けの目安は次のとおりです。
- 年金事務所:障害年金の受給状況・更新・就労との関係など、年金そのものに関する公式の相談窓口です。自分の年金の取り扱いを正確に知りたいときに。
- 社会保険労務士(社労士):障害年金の申請書類や更新の手続きを専門的にサポートする国家資格者です。書類の準備が不安なときや、複雑なケースのときに。
- 市区町村の窓口(障害福祉の担当課):障害福祉サービスの利用や受給者証、暮らし全般の相談ができます。お住まいの自治体が窓口です。
- 相談支援専門員:サービスの利用計画づくりや、関係機関との橋渡しをしてくれます。すでにB型を利用中・検討中の方の身近な相談相手です。
相談前に、次のような点を整理しておくと話がスムーズです。チェックリストとして使ってください。
- [ ] 受け取っている(申請を考えている)障害年金の種類が分かる範囲でメモしてある
- [ ] B型の利用を始めた時期・始めたい時期をはっきりさせている
- [ ] 「何が不安なのか」(例:更新で止まらないか、工賃の影響など)を言葉にしている
- [ ] 年金証書や通知など、手元にある書類を確認している
- [ ] 家族や相談支援専門員など、一緒に相談できる人がいるか考えている
くり返しになりますが、支給額・等級・更新できるかどうかの最終的な判断は、年金事務所や社会保険労務士、市区町村の窓口で確認してください。この記事は一般的な考え方を整理したもので、個別のケースを保証するものではありません。専門機関に確認することで、不安なまま我慢せず、安心して次の一歩を踏み出せます。
ぽちぽちの道の場合(お金の不安も見学・相談から)
ぽちぽちの道は、東武東上線「志木駅」から徒歩2分にある、IT・パソコン作業に特化した就労継続支援B型事業所です(2026年5月開設・運営:株式会社イチドキリ)。「障害年金をもらいながら通えるのか」「お金のことが不安で一歩が踏み出せない」という方の相談も、見学のときにお受けしています。
年金そのものの取り扱い(支給額・等級・更新の可否など)は、私たち事業所が判断できるものではなく、年金事務所や社会保険労務士などの専門機関の領域です。ぽちぽちの道では、そうした専門機関や相談支援専門員と連携しながら、「どこに相談すればよいか分からない」という方が次の窓口にたどり着けるよう、一緒に整理することを大切にしています。
B型のなかでも、ぽちぽちの道は袋詰めや清掃などの軽作業ではなく、パソコンと生成AIを使った作業が中心です。たとえば、次のような作業に未経験から取り組めます。
- データ入力(アンケートや資料の文字起こし・表計算ソフトへの入力など)
- Canvaを使った画像・SNS素材づくり
- 生成AI(ぽちぽちAI)を相棒にした文章の下書き・調べ物
- SNS投稿(ぽちSNS)づくりやブログ・文章の作成
「パソコンは苦手」という方も心配いりません。電源の操作や文字入力からスタッフがサポートし、生成AIも活用しながら少しずつ慣れていけます。週1日からの通所もご相談いただけるので、体調や生活リズムに合わせて無理のないペースで始められます。工賃や利用料は作業内容や状況によって変わるため、詳しくは見学時にご案内します。B型の工賃や利用料の考え方をもう少し知りたい方は、関連コラムもあわせてご覧ください。実際の作業の様子や、できる作業の一覧は、作業内容のページでも紹介しています。
志木駅徒歩2分・東武東上線沿線エリアの方で、「障害年金とB型を両立できるか不安」という方は、見学のときに作業を見ながら一緒に考えることもできます。「いきなり見学は不安」という方は、LINEでの相談から始めても大丈夫です。お金や年金の不安も、抱え込まずにまず聞いてみてください。気になったら、見学だけでも大丈夫です。
障害年金とB型の両立についてよくある質問
Q. 障害年金を受給しながらB型に通えますか?
A. 通うことは可能で、受給しながらB型に通っている方はいます。B型で受け取る工賃は雇用契約に基づく賃金とは性質が異なるため、通うこと自体がただちに障害年金を止める理由になるわけではないと考えられています。ただし取り扱いは個別の状況で変わるため、具体的なことは年金事務所や社会保険労務士、市区町村の窓口にご確認ください。
Q. B型で工賃をもらうと障害年金は止まりますか?
A. B型の工賃は賃金とは性質が異なるため、工賃を受け取ること自体がただちに年金を止めるとは限りません。ただし、20歳前の傷病による障害基礎年金には前年の所得による支給制限があり、更新(障害状態確認届)では通所の状況も含めて障害の状態が確認されます。自分のケースで影響が気になるときは、年金事務所などの専門機関に確認すると安心です。
Q. 働くと障害年金が止まると聞いて不安です。本当ですか?
A. 働いていることだけを理由に、ただちに障害年金が止まる仕組みではありません。ただし、更新(障害状態確認届)では日常生活や就労の状況も含めて障害の状態が確認されるため、「働いても必ず大丈夫」とも言えません。就労のことは隠さず主治医に伝え、不安な点は年金事務所や社会保険労務士に確認してください。
Q. 障害年金の更新で、B型に通っていることは影響しますか?
A. 更新(障害状態確認届)では「障害の状態」が改めて確認されます。就労の有無だけで決まるものではなく、状態全体で審査されると考えられています。どのように見られるかは障害の種類や状況によって異なるため、更新が不安なときは年金事務所や社会保険労務士に相談することをおすすめします。
Q. 年金とB型のことは、どこに相談すればよいですか?
A. 障害年金そのものは年金事務所、申請や更新の専門的なサポートは社会保険労務士、福祉サービスや暮らしの相談は市区町村の窓口や相談支援専門員が頼りになります。B型の見学や生活の不安については、事業所でも相談できます。ぽちぽちの道では、専門機関と連携しながら次の相談先につなぐお手伝いをしています。
まとめ
障害年金を受給しながら就労継続支援B型に通うことは可能で、B型の工賃は雇用契約に基づく賃金とは性質が異なるため、両立しやすい関係にあります。ただし、障害年金は障害の状態が続いていることが前提で、更新時の審査や年金の種類によって扱いが変わる場合があるため、支給額・等級・更新の可否といった具体的な判断は、年金事務所・社会保険労務士・市区町村の窓口など専門機関に確認してください。ぽちぽちの道は、お金や年金の不安も見学・相談からお受けし、専門機関と連携しながら次の一歩をサポートする、志木駅徒歩2分のB型事業所です。
気になったら、見学だけでも大丈夫です。実際の作業や雰囲気を見に来てください。年金やお金のことで質問だけしたい方は、LINEでの相談もお気軽にどうぞ。
見学前に確認したい項目はB型事業所の選び方チェックリストで一覧にしています。
受給したときに気をつけたい点は障害年金のデメリット|受給すると不利になることはある?、振り込まれる日は障害年金の支給日・振込日はいつ?令和8年の日程と初回の振込時期で解説しています。
- 見学だけでもOK
- その場で決めなくてOK
- ご家族・支援者と参加OK
何かを始めたい、新しい一歩を踏み出したい方へ
まずは、見学・相談から
始めてみませんか?

監修者
田中 眞奈美(サービス管理責任者)
介護職、生活支援員業務、就労移行支援事業所での管理者業務など、介護・福祉業界にて多彩な経験を持つ福祉のプロフェッショナル。ぽちぽちの道では、サービス管理責任者として個別支援計画の策定および支援全体のマネジメントを担う。

執筆者
徳永 崇志(職業指導員・株式会社イチドキリ 代表取締役)
岡山大学教育学部出身。株式会社日立システムズでエンジニアとしてキャリアをスタートし、株式会社リクルートで教育系SaaS「スタディサプリ」の法人営業に従事。その後、複数社で生成AIを活用したプロダクトの事業立ち上げを経験。ぽちぽちの道では、生成AI・ITを活用した生産活動の職業指導を担当。厚生労働省「精神・発達障害者しごとサポーター」講座修了。

