「B型事業所の工賃って、いくらもらえるの?」「平均工賃が高い事業所を選べば安心?」——そんな本人・ご家族・相談支援員の方へ。この記事では、就労継続支援B型の工賃とは何かをわかりやすく解説し、平均額だけで事業所を選ばない方がよい理由と、工賃以外に見るべきポイントを紹介します。志木駅から徒歩2分のぽちぽちの道での考え方もあわせてお伝えします。
就労継続支援B型の工賃とは、作業の対価として受け取るお金
就労継続支援B型の工賃とは、就労継続支援B型で行う作業の対価として受け取るお金のことです。B型は雇用契約を結ばずに自分のペースで作業に取り組む利用のため、「給料(賃金)」ではなく「工賃」と呼ばれ、最低賃金は適用されません。
まず押さえておきたいのは、次の3点です。
- B型は雇用契約を結ばない利用のため、受け取るお金は「賃金」ではなく「工賃」と呼ばれる
- 雇用契約を結ばないため、最低賃金は適用されない(これは制度上の一般的な仕組みです)
- 工賃の金額は、作業内容・通所日数・事業所の方針などによって変わる
「最低賃金が適用されない」と聞くと不安になるかもしれませんが、B型はもともと、体調や生活リズムに合わせて無理のないペースで働ける場として用意された福祉サービスです。金額の多い・少ないだけでなく、「自分に合うか」「続けられるか」という視点も大切になります。
なお、厚生労働省は全国のB型事業所の平均工賃を調査・公表していますが、金額は年度によって変わり、地域や事業所による差も大きいものです。具体的な数字を知りたい場合は、最新の公的データ(厚生労働省の調査)をご確認ください。
就労継続支援B型の最新の平均工賃額は、厚生労働省「平均工賃(賃金)月額の実績について」で公表されています。
平均工賃の額だけでB型事業所を選ばない方がよい理由
平均工賃の額だけでB型事業所を選ばない方がよい理由は、工賃が作業内容・通所日数・本人の目的によって変わるため、金額だけで決めると「作業が合わない」「通い続けられない」事業所を選んでしまうおそれがあるからです。
平均工賃は事業所選びの参考になる情報の一つですが、次のような理由から、数字だけで判断するのはおすすめできません。
| 平均額だけで選ぶと起きやすいこと | なぜ起きるか |
|---|---|
| 作業が自分に合わず、長続きしない | 工賃の高さと「自分に合う作業か」は別の話だから |
| 通所のペースが合わず、負担になる | 平均工賃は通所日数が多い前提で高く見えることがあるから |
| 身につくスキルが目的と合わない | 工賃の額は、将来につながる作業かどうかを表さないから |
| 雰囲気や支援が合わず、不安が残る | 金額の情報だけでは、支援体制や雰囲気は分からないから |
たとえば、平均工賃が高めの事業所でも、その金額が「毎日しっかり通える人」を前提にしている場合があります。週1〜2日から始めたい方や、体調に波がある方にとっては、必ずしも同じ金額になるとは限りません。
大切なのは、「いくらもらえるか」だけでなく、「その作業を無理なく続けられそうか」「自分の目的に合っているか」を一緒に考えることです。金額の比較は、合いそうな事業所をいくつか見学したうえで、最後の判断材料の一つにするとよいでしょう。
工賃以外にB型事業所で見るべきポイント
工賃以外にB型事業所で見るべきポイントは、「作業内容が合うか」「身につくスキル」「続けやすさ」「支援体制」の4つです。これらを工賃とあわせて確認すると、自分に合う事業所を見つけやすくなります。
見学や相談のときに、次のチェックリストを使って確認してみてください。
- 作業内容が合うか:自分の興味に近い作業(文章・画像・データなど)があるか。未経験から始められる作業があるか。
- 身につくスキル:その作業を続けると、将来につながるスキル(PC・デザイン・AI活用など)が身につくか。
- 続けやすさ:週何日から通えるか。体調や生活リズムに合わせてペースを相談できるか。通いやすい場所にあるか。
- 支援体制:基礎からサポートしてもらえるか。困ったときに相談できるスタッフがいるか。
- 工賃の決まり方:工賃が何によって変わるか(作業内容・通所日数など)を、見学時に説明してもらえるか。
これらは、平均工賃の数字だけでは分からない情報です。だからこそ、気になる事業所は実際に見学し、作業の様子や雰囲気を自分の目で確かめることをおすすめします。
利用料が気になる方は、関連コラム「B型事業所の利用料はいくら?無料になるケースと確認ポイント」も参考になります。制度の全体像を知りたい方は「就労継続支援B型とは?対象者・利用料・工賃をわかりやすく解説」もあわせてご覧ください。
ぽちぽちの道の工賃と作業内容について
ぽちぽちの道の工賃は、作業内容や通所日数によって変わるため、見学時にご案内しています。金額だけで判断せず、実際の作業や雰囲気を見ていただいたうえで、ご自身に合うかを一緒に考えていただくのがおすすめです。
ぽちぽちの道は、東武東上線「志木駅」から徒歩2分にある、生成AI・パソコン作業に特化した就労継続支援B型事業所です(2026年5月開設・運営:株式会社イチドキリ)。袋詰めや清掃といった軽作業ではなく、続けるほどパソコンやAIのスキルが身につく作業に取り組めるのが特徴です。
ぽちぽちの道でできる作業には、次のようなものがあります。
- データ入力:アンケートや資料の文字起こし、表計算ソフトへの入力など。文字入力からスタッフがサポートします。
- Canvaでの画像・SNS素材づくり:テンプレートを選んで文字を差し替えるところから始められます。
- 生成AIを使った文章・調査のお手伝い:生成AI(ぽちぽちAI)を相棒に、下書きや調べ物を進めます。
- SNS運用・ブログ作成:書く・伝える作業が好きな方に向いています。
工賃の額そのものよりも、「こうした作業を続けることで、自分にできることが増えていく」という点を大切にしています。続けやすさにも配慮しており、週1日からの通所もご相談いただけます。体調や生活リズムに合わせて、無理のないペースで始められます。昼食はお弁当(実費)をご用意することもできます。
工賃の決まり方や、実際にどんな作業をするのかは、できる作業の一覧を紹介している作業内容のページもあわせてご覧ください。「いきなり見学は不安」という方は、LINEでの相談から始めても大丈夫です。気になったら、見学だけでも大丈夫です。
就労継続支援B型の工賃についてよくある質問
Q. B型の工賃はいくらくらいですか?
A. 工賃は作業内容・通所日数・事業所の方針によって変わるため、一律ではありません。厚生労働省が全国の平均工賃を公表していますが、金額は年度によって変わり、地域差も大きいものです。最新の数字は公的データ(厚生労働省の調査)をご確認ください。具体的な金額は、気になる事業所の見学時に確認するのが確実です。
Q. なぜB型は最低賃金が適用されないのですか?
A. 就労継続支援B型は雇用契約を結ばずに、自分のペースで作業に取り組む福祉サービスだからです。雇用契約を結ぶA型や一般就労とは仕組みが異なり、受け取るお金は「賃金」ではなく「工賃」と呼ばれます。これは制度上の一般的な仕組みです。
Q. 平均工賃が高い事業所を選べば安心ですか?
A. 平均工賃は参考の一つですが、それだけで選ぶのはおすすめしません。工賃は作業内容や通所日数で変わり、平均額が高くても自分に合う作業や通えるペースとは限らないためです。作業内容・続けやすさ・支援体制も一緒に確認しましょう。
Q. 工賃は通所日数によって変わりますか?
A. 多くのB型事業所では、作業内容や通所日数によって工賃が変わります。週1日から始める場合と、毎日通う場合とで金額が異なることもあります。詳しい決まり方は事業所ごとに違うため、見学時に確認するのが確実です。
Q. ぽちぽちの道の工賃はいくらですか?
A. ぽちぽちの道の工賃は、作業内容や通所日数によって変わるため、見学時にご案内しています。金額だけで判断せず、実際の作業や雰囲気を見ていただいたうえで、ご自身に合うかを一緒に考えていただくのがおすすめです。
まとめ
就労継続支援B型の工賃とは、作業の対価として受け取るお金で、雇用契約を結ばない利用のため最低賃金は適用されません。平均工賃は参考になりますが、金額だけで選ぶと、作業が合わない・通い続けられない事業所を選んでしまうおそれがあります。作業内容・身につくスキル・続けやすさ・支援体制もあわせて確認しましょう。
ぽちぽちの道では、工賃や作業内容を見学時にご案内し、続けるほどスキルが身につくパソコン・生成AI作業に未経験から取り組めます。気になったら、見学だけでも大丈夫です。質問だけしたい方は、LINEでの相談もお気軽にどうぞ。
見学前に確認したい項目はB型事業所の選び方チェックリストで一覧にしています。
工賃がいつ・どのように支払われるかはB型の工賃はいつ・どう支払われる?支払いの仕組みで解説しています。
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監修者
田中 眞奈美(サービス管理責任者)
介護職、生活支援員業務、就労移行支援事業所での管理者業務など、介護・福祉業界にて多彩な経験を持つ福祉のプロフェッショナル。ぽちぽちの道では、サービス管理責任者として個別支援計画の策定および支援全体のマネジメントを担う。

執筆者
徳永 崇志(職業指導員・株式会社イチドキリ 代表取締役)
岡山大学教育学部出身。株式会社日立システムズでエンジニアとしてキャリアをスタートし、株式会社リクルートで教育系SaaS「スタディサプリ」の法人営業に従事。その後、複数社で生成AIを活用したプロダクトの事業立ち上げを経験。ぽちぽちの道では、生成AI・ITを活用した生産活動の職業指導を担当。厚生労働省「精神・発達障害者しごとサポーター」講座修了。

