「就労継続支援B型に通いながら、一人暮らしはできるの?」「工賃だけで生活していけるのか不安」——そんな本人・ご家族・相談支援員の方へ。この記事では、B型に通いながら一人暮らしができるのかを、備えたいことと一緒にやさしく整理してお伝えします。お金や生活の事情は一人ひとりで変わるため、具体的な金額や利用できる制度は、お住まいの市区町村や相談支援専門員にご確認ください。志木駅から徒歩2分のぽちぽちの道(生成AI特化の就労継続支援B型)の相談例もあわせて紹介します。
B型に通いながら一人暮らしをすることは可能
B型に通いながら一人暮らしをすることは可能で、収入(年金・工賃・手当など)と支出(家賃・光熱費・食費など)のバランスを整え、生活面のサポートを準備しておくことが大切です。B型の工賃だけで暮らしをまかなうのは難しい場合が多いものの、障害年金や各種手当、必要に応じた制度を組み合わせて生活している方は実際にいます。
ポイントを先に整理すると、次のようになります。
- 一人暮らしは可能:B型に通いながら一人で暮らしている方はいます。
- 大切なのは収入と支出のバランス:工賃だけでなく、障害年金や手当など複数の収入と、家賃・光熱費・食費などの支出を見比べて考えます。
- 生活面のサポートも準備する:家事・服薬・体調管理など、暮らしを支える仕組みをあらかじめ考えておくと安心です。
- 困ったときの相談先を決めておく:お金・生活・福祉サービスの相談窓口を知っておくと、つまずいたときに立て直しやすくなります。
「工賃が少ないから一人暮らしは無理」と決めつける必要はありませんが、勢いだけで始めると生活が苦しくなることもあります。大切なのは、お金と生活の両面で「備え」をしてから一歩を踏み出すことです。ここから、備えておきたいこと、いきなりの一人暮らしが不安なときの選択肢、相談先を順に見ていきます。
一人暮らしの前に備えておきたいこと(お金・生活スキル・相談先)
一人暮らしの前に備えたいのは、大きく分けて「お金の計画」「生活スキル」「困ったときの相談先」の3つです。この3つをあらかじめ整理しておくと、暮らし始めてからの不安やつまずきを減らせます。順番に見ていきます。
まず言葉を整理しておきます。
就労継続支援B型とは、雇用契約を結ばずに、自分のペースで働きながら工賃を受け取れる障害福祉サービスです。 体調に合わせて無理のない範囲で作業に取り組めるため、生活リズムを整えながら働く練習をしたい方に向いています。受け取るお金は雇用契約に基づく賃金ではなく、工賃という位置づけです。
1. お金の計画(収入と支出のバランス)
一人暮らしのお金は、「入ってくるお金(収入)」と「出ていくお金(支出)」を書き出して見比べることから始めます。収入には工賃のほか、障害年金や手当などが含まれる場合があり、支出には家賃・光熱費・食費・通信費・医療費などがあります。下の表は、考えられる項目を整理するための一例です。金額は一人ひとり大きく変わるため、ここでは具体的な数字は入れていません。実際の金額は市区町村の窓口や相談支援専門員と一緒に確認してください。
| 区分 | 主な項目(例) | 確認・相談先 |
|---|---|---|
| 入ってくるお金 | 工賃、障害年金、各種手当 など | 年金は年金事務所、手当・制度は市区町村の窓口 |
| 出ていくお金(固定費) | 家賃、光熱費、通信費 など | 物件・契約内容によって変わる |
| 出ていくお金(変動費) | 食費、日用品、医療費、交通費 など | 体調や暮らし方で変わる |
| 困ったときの備え | 利用できる制度、貯え、家族の支援 など | 市区町村の窓口・相談支援専門員 |
工賃だけで生活費のすべてをまかなうのは難しいことが多いため、障害年金や手当、利用できる制度を組み合わせて考えるのが現実的です。どんな収入や制度を使えるか、家賃の負担を軽くする仕組みがあるかどうかは、お住まいの自治体によって異なります。金額や使える制度を断定せず、まずは市区町村の窓口や相談支援専門員に相談することから始めましょう。
2. 生活スキル(家事・服薬・体調管理)
一人暮らしでは、これまで家族がしてくれていたことも自分で回していくことになります。いきなり完璧を目指す必要はなく、「今できること」「練習が必要なこと」を分けて考えると準備しやすくなります。たとえば次のような項目です。
- 食事の準備(自炊・買い物・お弁当の活用など)
- 掃除・洗濯・ゴミ出しなど身のまわりの家事
- 服薬の管理(飲み忘れを防ぐ工夫、通院の予定管理)
- 体調管理(睡眠・生活リズム、体調が崩れたときの対処)
- お金の管理(家計簿、支払いの期限管理)
すべてを一人で抱え込む必要はありません。家事が苦手ならヘルパー(居宅介護)を利用する、服薬や通院は支援者や医療機関と連携する、といったように、苦手な部分はサポートで補うという考え方が大切です。
3. 困ったときの相談先
暮らしのなかで困りごとが出てきたとき、どこに相談すればよいかをあらかじめ決めておくと安心です。お金・生活・福祉サービスのことは、次のような窓口が頼りになります。
- 市区町村の窓口(障害福祉の担当課):福祉サービスの利用や受給者証、手当や制度、暮らし全般の相談ができます。一人暮らしに向けた準備の相談もここからです。
- 相談支援専門員:サービスの利用計画づくりや、関係機関との橋渡しをしてくれます。一人暮らしの準備を一緒に整理してくれる身近な相談相手です。
- 年金事務所:障害年金の受給状況や手続きなど、年金そのものの相談窓口です。
- B型などの事業所:日々の通所のなかで、生活の不安を相談できる場でもあります。
備えとして、次のチェックリストを使って準備状況を確認してみてください。すべてに○が付いていなくても大丈夫です。足りないところは、相談しながら一つずつ整えていけます。
- 1か月の収入(工賃・年金・手当など)を、分かる範囲で書き出している
- 1か月の支出(家賃・光熱費・食費など)を、分かる範囲で書き出している
- 家事・服薬・体調管理で「自分でできること」「サポートがほしいこと」を分けている
- 困ったときに相談できる窓口(市区町村・相談支援専門員など)を知っている
- 一人暮らしが不安なときの選択肢(グループホーム・ヘルパーなど)も知っている
くり返しになりますが、家賃の負担を軽くする制度や使える手当、一人暮らしが生活費の面で成り立つかどうかは、一人ひとりの状況で変わります。この記事は備えの考え方を整理したもので、個別のケースを保証するものではありません。具体的なことは、お住まいの市区町村の窓口や相談支援専門員に確認してください。
いきなりの一人暮らしが不安なら(グループホーム・ヘルパーという選択肢)
いきなりの一人暮らしが不安なときは、グループホームやヘルパー(居宅介護)を使いながら、段階的に自立を目指すという選択肢があります。「一人暮らしか、実家暮らしか」の二択ではなく、その間にあたる選び方を知っておくと、自分に合ったペースを見つけやすくなります。
代表的な選択肢を整理すると、次のとおりです。
- グループホーム(共同生活援助):地域のなかで、世話人や支援員のサポートを受けながら少人数で暮らす住まいです。食事や生活面の支援を受けられるため、一人暮らしの前の「練習の場」として使う方もいます。B型に通いながらグループホームで暮らす、という組み合わせも考えられます。
- ヘルパー(居宅介護):自宅で生活しながら、家事や身のまわりのことについてヘルパーの支援を受けられるサービスです。一人暮らしをしつつ、苦手な家事だけを手伝ってもらう、という使い方ができます。
- 段階的に進める:まずは実家やグループホームで生活の土台を整え、慣れてきたらヘルパーを使いながらの一人暮らしへ、というように少しずつ自立の度合いを上げていく進め方もあります。
たとえば、「家事に自信がないけれど、いずれは一人で暮らしたい」という方が、はじめはグループホームで生活リズムや家事に慣れ、そのあとヘルパーを利用しながら一人暮らしに移る、というステップも考えられます。グループホームとB型を組み合わせる選び方については、関連コラム「グループホームとB型を組み合わせるという選択」(公開後にリンク)でくわしく整理する予定です。
どの選択肢が使えるか、利用するための条件や手続きは、お住まいの自治体や一人ひとりの状況によって異なります。「自分はどれが使えるのか」「どう進めるのが無理がないか」は、相談支援専門員や市区町村の窓口に相談しながら決めていくのが安心です。あわせて、将来の暮らしの備えとして「親なきあと」の準備を考えておきたい方は、関連コラム「親なきあとに備える」(公開後にリンク)もあわせてご覧ください。
ぽちぽちの道の場合(生活の不安も見学・相談から)
ぽちぽちの道は、東武東上線「志木駅」から徒歩2分にある、生成AI・パソコン作業に特化した就労継続支援B型事業所です(2026年5月開設・運営:株式会社イチドキリ)。「B型に通いながら一人暮らしができるか」「お金や生活のことが不安で踏み出せない」という方の相談も、見学のときにお受けしています。
家賃の負担を軽くする制度や使える手当、一人暮らしが生活費の面で成り立つかどうかの判断は、私たち事業所が決められるものではなく、市区町村の窓口や年金事務所などの領域です。ぽちぽちの道では、そうした窓口や相談支援専門員と連携しながら、「どこに相談すればよいか分からない」という方が次の窓口にたどり着けるよう、一緒に整理することを大切にしています。生活面の不安を抱えたまま通うのではなく、無理のないペースを一緒に考えていきます。
B型のなかでも、ぽちぽちの道は袋詰めや清掃などの軽作業ではなく、パソコンと生成AIを使った作業が中心です。たとえば、次のような作業に未経験から取り組めます。
- データ入力(アンケートや資料の文字起こし・表計算ソフトへの入力など)
- Canvaを使った画像・SNS素材づくり
- 生成AI(ぽちぽちAI)を相棒にした文章の下書き・調べ物
- SNS投稿(ぽちSNS)づくりやブログ・文章の作成
「パソコンは苦手」という方も心配いりません。電源の操作や文字入力からスタッフがサポートし、生成AIも活用しながら少しずつ慣れていけます。週1日からの通所もご相談いただけるので、体調や生活リズムに合わせて無理のないペースで始められます。生活リズムを整えることは、将来の一人暮らしの土台づくりにもつながります。実際の作業の様子や、できる作業の一覧は、作業内容のページでも紹介しています。工賃や利用料は作業内容や状況によって変わるため、詳しくは見学時にご案内します。
志木駅徒歩2分・東武東上線沿線エリアの方で、「B型に通いながら一人暮らしを考えている」という方は、見学のときに作業を見ながら生活の不安も一緒に整理できます。「いきなり見学は不安」という方は、LINEでの相談から始めても大丈夫です。お金や暮らしの不安も、抱え込まずにまず聞いてみてください。気になったら、見学だけでも大丈夫です。
B型に通いながらの一人暮らしについてよくある質問
Q. B型の工賃だけで一人暮らしはできますか?
A. 工賃だけで生活費のすべてをまかなうのは難しい場合が多いです。多くの方は、工賃に加えて障害年金や各種手当、利用できる制度を組み合わせて生活しています。実際に成り立つかどうかは収入と支出のバランス次第で、一人ひとり変わります。具体的な金額や使える制度は、市区町村の窓口や相談支援専門員にご確認ください。
Q. 一人暮らしの前に、何を準備すればよいですか?
A. 大きく分けて「お金の計画」「生活スキル」「困ったときの相談先」の3つを準備しておくと安心です。収入と支出を書き出してバランスを確認し、家事・服薬・体調管理で自分でできることとサポートがほしいことを分け、困ったときに相談できる窓口を知っておきましょう。すべてを一人で抱えず、苦手な部分はサポートで補う考え方が大切です。
Q. 家事に自信がありません。一人暮らしは無理でしょうか?
A. 無理だと決めつける必要はありません。ヘルパー(居宅介護)を利用して苦手な家事を手伝ってもらう、グループホームで家事に慣れてから一人暮らしに移る、といった選択肢があります。いきなり完璧を目指さず、サポートを使いながら段階的に進めることもできます。自分に合った進め方は、相談支援専門員や市区町村の窓口に相談しながら考えましょう。
Q. いきなりの一人暮らしが不安です。ほかに方法はありますか?
A. グループホーム(共同生活援助)やヘルパー(居宅介護)を使いながら、段階的に自立を目指す方法があります。まずはグループホームで生活の土台を整え、慣れてきたらヘルパーを利用しながらの一人暮らしへ、という進め方も考えられます。どの選択肢が使えるかは状況によって変わるため、相談支援専門員や市区町村の窓口にご相談ください。
Q. 一人暮らしやお金のことは、どこに相談すればよいですか?
A. 福祉サービスや手当・暮らし全般は市区町村の窓口や相談支援専門員、障害年金は年金事務所が頼りになります。B型の見学や日々の生活の不安については、事業所でも相談できます。ぽちぽちの道では、専門の窓口や相談支援専門員と連携しながら、次の相談先につなぐお手伝いをしています。
まとめ
B型に通いながら一人暮らしをすることは可能で、収入(年金・工賃・手当など)と支出(家賃・光熱費・食費など)のバランスを整え、生活面のサポートを準備しておくことが大切です。工賃だけで暮らしをまかなうのは難しい場合が多いため、利用できる制度や手当を組み合わせて考えます。いきなりの一人暮らしが不安なら、グループホームやヘルパーを使って段階的に自立を目指す選択肢もあります。家賃の負担を軽くする制度や使える手当、生活費の面で成り立つかどうかといった具体的な判断は、お住まいの市区町村の窓口や相談支援専門員に確認してください。ぽちぽちの道は、お金や暮らしの不安も見学・相談からお受けする、志木駅徒歩2分のB型事業所です。
気になったら、見学だけでも大丈夫です。実際の作業や雰囲気を見に来てください。お金や暮らしのことで質問だけしたい方は、LINEでの相談もお気軽にどうぞ。
見学前に確認したい項目はB型事業所の選び方チェックリストで一覧にしています。
- 60分個別相談
- 利用前提で
なくてOK - 準備不要
同伴者OK
B型事業所がはじめて、続けられるか不安…
まずは、見学・相談から
始めてみませんか?

監修者
田中 眞奈美(サービス管理責任者)
介護職、生活支援員業務、就労移行支援事業所での管理者業務など、介護・福祉業界にて多彩な経験を持つ福祉のプロフェッショナル。ぽちぽちの道では、サービス管理責任者として個別支援計画の策定および支援全体のマネジメントを担う。

執筆者
徳永 崇志(職業指導員・株式会社イチドキリ 代表取締役)
岡山大学教育学部出身。株式会社日立システムズでエンジニアとしてキャリアをスタートし、株式会社リクルートで教育系SaaS「スタディサプリ」の法人営業に従事。その後、複数社で生成AIを活用したプロダクトの事業立ち上げを経験。ぽちぽちの道では、生成AI・ITを活用した生産活動の職業指導を担当。厚生労働省「精神・発達障害者しごとサポーター」講座修了。

