精神科や心療内科の通院で自立支援医療(精神通院医療)を使っていて、「受給者証の期限が近いけれど、いつ何をすればいいの?」と迷っている方へ。この記事では、自立支援医療受給者証の更新について、申請できる時期、必要なもの、期限が切れたとき、新しい受給者証が届くまでの考え方を、厚生労働省・埼玉県・志木市の公式情報をもとに整理します。B型事業所などを使うときの「障害福祉サービス受給者証」の更新とは別の手続きなので、その違いも最初に説明します。
自立支援医療受給者証の更新は、有効期間が終わる3か月前から申請できます
自立支援医療受給者証の有効期間は1年以内で、続けて使うには毎年の更新が必要です。更新の申請は、おおむね有効期間が終わる3か月前から、お住まいの市区町村の担当窓口で受け付けています。
まず押さえておきたいのは、次の3点です。
- 有効期間は1年以内:期間が終わったあとも自立支援医療を使うなら、更新の手続きをする
- 3か月前から申請できる:受付の始まりは、おおむね有効期間が終わる3か月前から
- 診断書(意見書)は毎回とは限らない:病態や治療方針に変更がなければ、2回に1回は省略できる
この内容は、厚生労働省「自立支援医療(精神通院医療)について」に書かれています。制度全体は厚生労働省「自立支援医療」のページから確認できます。
障害福祉サービス受給者証の更新とは別の手続きです
自立支援医療受給者証は、通院の医療費の自己負担を軽くするための証明書です。就労継続支援B型などを使うときの「障害福祉サービス受給者証」とは、目的も有効期間も別で、更新も別々に行います。
| 項目 | 自立支援医療受給者証(精神通院医療) | 障害福祉サービス受給者証 |
|---|---|---|
| 何のためのものか | 通院医療費の自己負担を軽くする | B型などの障害福祉サービスを使う |
| 有効期間 | 1年以内 | サービスごとの支給決定期間 |
| 更新の受付 | おおむね有効期間が終わる3か月前から | 自治体や支給決定の内容による |
| 主な書類 | 申請書、意見書(診断書)、保険や所得の分かるもの | 申請書のほか、サービス等利用計画の見直しなど |
障害福祉サービス受給者証の更新は「障害福祉サービス受給者証の更新」、受給者証の種類ごとの違いは「受給者証の種類と違い」で解説しています。
自立支援医療受給者証の有効期間はいつからいつまで?
受給者証の有効期間は、受給者証に書かれた始まりの日から終わりの日までです。埼玉県の案内では、新しく申請したときは市町村の窓口で書類を受け付けた日が始まりになり、更新が認められたときは、今の有効期限の末日の翌日から1年間の受給者証が交付されるとされています。
埼玉県精神保健福祉センター「自立支援医療(精神通院医療)申請者の方へ」の内容を、時期の順に並べました。
- 新規の申請:窓口で書類を受け付けた日が始まりで、そこから1年以内の月の末日が終わりの日になる
- 更新の申請:期間が終わる3か月前から受け付けている
- 更新が認められた場合:今の有効期限の末日の翌日から1年間の受給者証が交付される
更新が認められれば前の期限の翌日から次の期間が続くので、受付が始まったら早めに申請しておくと安心です。
更新に必要なものは?意見書は2年に1度が原則です
更新に必要なものは、新規の申請とほぼ同じで、申請書、意見書(診断書)、医療保険の情報が分かるもの、マイナンバーの確認書類、所得の状況が分かる書類が基本です。ただし、自治体によって必要な書類が違うことがあります。
埼玉県の案内に載っている書類を一覧にしました。
| 書類 | ポイント |
|---|---|
| 自立支援医療費(精神通院)支給認定申請書 | 用紙は市町村の窓口にある。かかりつけの医療機関にある場合もある |
| 意見書(自立支援医療精神通院用) | 通院先の医療機関で作成してもらう。申請日から3か月以内に作成されたものが必要。提出は原則2年に1度 |
| 加入している医療保険の情報が分かるもの | マイナ保険証、資格確認書、資格情報のお知らせなど |
| 個人番号確認書類 | マイナンバーカードなど。あわせて本人確認書類も必要 |
| 所得の状況を確認できる書類 | マイナンバーの確認によって省略できる場合がある |
今回の更新で意見書が必要かどうかは、前回いつ出したかで変わるので、窓口か通院先で確認しておきましょう。厚生労働省の資料では、診断書を書けるのは指定自立支援医療機関に限られるとされています。
精神障害者保健福祉手帳と同時に申請する場合は、手帳用の診断書があれば意見書が要らないと埼玉県は案内しています。手帳との関係は「自立支援医療受給者証と障害者手帳の違い」、診断書の使い分けは「診断書・意見書はいつ必要?」で整理しています。
新しい受給者証が届くまでの日数は?国や県に統一の目安はありません
新しい自立支援医療受給者証が届くまでの日数について、厚生労働省や埼玉県の公式ページに「何日」という目安は示されていません。埼玉県の案内では、更新も新規申請と同じように手続きに時間がかかるため、早めの申請をお願いしますと書かれています。
日数は決めつけず、次のように動いておくと慌てずにすみます。
- 受付が始まる「有効期間が終わる3か月前」を、カレンダーに入れておく
- 意見書が必要な年は、通院先に早めに作成を頼んでおく
- 申請したら、申請書の控えなど受け付けた証明になるものを保管しておく
埼玉県の案内では、受給者証が交付されるまでの医療費については、申請書の控えなどを持って各医療機関に相談するよう書かれています。
更新の受給者証が届かないときは
有効期限が近いのに新しい受給者証が届かないときは、待ち続けずに、申請した市区町村の担当窓口へ問い合わせるのが確実です。書類の不足で手続きが止まっていることもあります。氏名・住所・保険の情報が変わった場合は市町村の窓口で変更の手続きをするよう埼玉県は案内しているので、引っ越しや保険の切り替えがあった年は届出も済んでいるか確認しましょう。
自立支援医療受給者証が期限切れになったらどうする?
自立支援医療受給者証の期限が切れてしまったら、できるだけ早くお住まいの市区町村の担当窓口に連絡し、申請の手続きを確認してください。期限を過ぎたあとの申請をどう扱うか(更新になるか、新規と同じ扱いになるか)は、公式ページで一律には示されていません。
気をつけたいのは、新しく申請した場合の有効期間の始まりです。埼玉県の案内では、新規の申請は窓口で書類を受け付けた日が始まりとされ、志木市も精神通院医療について「申請をした日以降、適用されます」と案内しています。そのため、期限が切れてから申請するまでの間にかかった通院医療費は、自立支援医療の対象にならないおそれがあります。
期限切れに気づいたときは、次の順で動くと整理しやすくなります。
- 手元の受給者証で有効期限の日付を確かめる
- その日のうちに市区町村の担当窓口へ電話し、必要な書類を聞く
- 意見書が必要と言われたら、通院先に作成を頼む
- 次の受診の前に、通院先の受付に期限切れと申請中であることを伝える
手帳の期限切れについては「障害者手帳の更新手続き」で別に解説しています。
更新の前に確認したいポイント
更新のタイミングは、通院先や負担上限額の見直しをあわせて確認するよい機会です。次のチェックリストで、手続きの前に確かめておきましょう。
- 受給者証の有効期限はいつか(3か月前の日付を控えたか)
- 今回の更新で意見書が必要な年か
- 通院先の病院・薬局・訪問看護ステーションを変える予定はないか
- 保険の切り替えや引っ越しなど、届出が必要な変更がないか
- 世帯の所得が変わり、負担上限額の見直しが必要になっていないか
通院する医療機関を変える場合は、受診する前に市町村の窓口で手続きをするよう、埼玉県も志木市も案内しています。負担上限額の区分は厚生労働省「自立支援医療の患者負担の基本的な枠組み」で一覧になっています。「重度かつ継続」に当たるかどうかは主治医に相談してください。
埼玉県では令和8年2月9日から、マイナンバーカードを受給者証(精神通院医療)として使える仕組みが始まっています。ただし紙の受給者証も引き続き交付され、対応する医療機関は限られるため、受診のときは紙の受給者証と自己負担上限額管理票を持っていくよう案内されています。制度の基本は「自立支援医療とB型は併用できる?」でも紹介しています。
志木市の場合(窓口・手続きの入口)
志木市にお住まいの方の自立支援医療(精神通院医療)の窓口は、市役所の共生社会推進課です。市の「障がい福祉制度のてびき」(令和8年度改定)と「自立支援医療給付(精神通院医療、更生医療、育成医療)」のページには、次のように案内されています。
- 有効期間と更新:有効期間は1年間。1362のページでは、有効期限の3か月前から再認定の申請ができるとされている
- 申請に必要なもの:てびきでは、申請書、意見書、所得状況が確認できるもの、同意書、健康保険情報がわかるもの、マイナンバーカード。精神障害者保健福祉手帳と同時に申請する場合は、意見書を省略できるとされている
- 問い合わせ先:1362のページでは共生社会推進課 障がい者福祉グループ(志木市中宗岡1丁目1番1号、電話048-473-1449)
志木市では、自立支援医療(精神通院)の受給者証を持つ非課税世帯の方を対象とした「精神障がい者通院医療費助成制度」も案内されています。1362のページは2022年の更新で、保険証や印鑑を挙げるなど、てびきと書き方が違う部分があります。持ち物は申請前に窓口で確認してください。
朝霞市・新座市・富士見市・和光市など近隣の市では、窓口の名前や必要書類が異なることがあります。埼玉県の制度についての問い合わせ先は、埼玉県精神保健福祉センター 管理業務部 審査担当です。
ぽちぽちの道の場合
通院と受給者証の更新が落ち着いてくると、「そろそろ日中の過ごし方も考えたい」と感じる方もいます。ぽちぽちの道は自立支援医療の更新を代わりに行うことはできませんが、通院を続けながらB型の利用を考えるときの相談はお受けしています。
ぽちぽちの道は、東武東上線「志木駅」東口から徒歩2分にある、IT・パソコン作業に特化したB型事業所です。送迎は行っていないため、見学のときに実際の通い方を一緒に確認します。
作業内容はパソコン作業が中心です。データ入力、Canvaでの画像・SNS素材づくり、生成AIを使った文章の下書きや調べ物、SNS投稿づくりなどに取り組んでいます。パソコンが苦手な方や未経験の方も歓迎しており、スタッフと生成AIがサポートします。
通院の日や体調に合わせて、週1日からの通所も相談できます。昼食はお弁当(実費)を用意できます。工賃については見学時にご案内します。「受給者証の手続き中で、まだ先のことは決めていない」という段階でも、見学やLINEでの相談を受け付けています。
自立支援医療受給者証の更新についてよくある質問
Q. 自立支援医療受給者証の更新は、いつから申請できますか?
A. おおむね有効期間が終わる3か月前から申請できます。厚生労働省の資料では「おおむね有効期間終了3ヶ月前から受付」とされ、埼玉県や志木市も3か月前からの受付を案内しています。受付開始の日付は受給者証の有効期限から逆算して控えておくと安心です。
Q. 自立支援医療の更新では、毎回診断書(意見書)が必要ですか?
A. 毎回必要とは限りません。厚生労働省の資料では、病態や治療方針に変更がなければ2回に1回は診断書を省略できるとされ、埼玉県や志木市も意見書の提出は原則2年に1度(隔年)と案内しています。今回が必要な年かどうかは、市区町村の窓口で確認してください。
Q. 自立支援医療受給者証の更新後、新しい受給者証が届くまで何日くらいかかりますか?
A. 国や埼玉県の公式ページには、届くまでの日数の目安は示されていません。埼玉県は、更新も新規と同じように手続きに時間がかかるため早めの申請を呼びかけています。期限に余裕をもって、受付が始まる3か月前をめどに申請しておくと安心です。
Q. 自立支援医療受給者証の期限が切れてしまったら、どうすればいいですか?
A. できるだけ早くお住まいの市区町村の担当窓口に連絡し、申請の方法を確認してください。新しく申請した場合、有効期間は窓口で受け付けた日や申請日からになると埼玉県・志木市は案内しているため、切れていた期間の医療費は対象外になるおそれがあります。次の受診前に、通院先の受付にも事情を伝えておきましょう。
Q. 自立支援医療受給者証の更新は、家族が代わりに手続きできますか?
A. 代理人による申請もできます。埼玉県の案内では、代理人が申請するときは委任状や戸籍謄本など代理の資格を確認できる書類と、代理人の本人確認書類が必要とされています。必要書類は自治体によって異なるため、事前に窓口へ確認してください。
まとめ
自立支援医療受給者証の有効期間は1年以内で、更新はおおむね有効期間が終わる3か月前から申請できます。意見書は原則2年に1度で、届くまでの日数に公式の目安はないため、受付が始まったら早めに申請するのが安心です。期限が切れたときは、その日のうちに市区町村の担当窓口へ連絡してください。
手続きの判断は、主治医や市区町村の窓口に確認しながら進めてください。通院と両立しながら日中の通い先を考え始めたら、LINEでの相談や見学から始められます。質問だけでも大丈夫です。制度をまとめて確認したい方は「B型事業所の選び方チェックリスト」もあわせてご覧ください。
運営:ぽちぽちの道(株式会社イチドキリ)
- 見学だけでもOK
- その場で決めなくてOK
- ご家族・支援者と参加OK
何かを始めたい、新しい一歩を踏み出したい方へ
まずは、見学・相談から
始めてみませんか?

監修者
田中 眞奈美(サービス管理責任者)
介護職、生活支援員業務、就労移行支援事業所での管理者業務など、介護・福祉業界にて多彩な経験を持つ福祉のプロフェッショナル。ぽちぽちの道では、サービス管理責任者として個別支援計画の策定および支援全体のマネジメントを担う。

執筆者
徳永 崇志(職業指導員・株式会社イチドキリ 代表取締役)
岡山大学教育学部出身。株式会社日立システムズでエンジニアとしてキャリアをスタートし、株式会社リクルートで教育系SaaS「スタディサプリ」の法人営業に従事。その後、複数社で生成AIを活用したプロダクトの事業立ち上げを経験。ぽちぽちの道では、生成AI・ITを活用した生産活動の職業指導を担当。厚生労働省「精神・発達障害者しごとサポーター」講座修了。

