障害のある人の失業保険|就職困難者なら給付日数が延びる?手帳とB型の関係

障害のある人の失業保険|就職困難者なら給付日数が延びる?手帳とB型の関係

障害者手帳のある人などは、失業保険(雇用保険の基本手当)で「就職困難者」として扱われ、給付日数が長くなる場合があります。この記事では、ハローワークの表をもとにした就職困難者の給付日数、手帳がない場合の考え方、手続きの流れ、B型に通うときに確認したいことを、本人・ご家族の方向けに整理しました。

志木市にお住まいでない方も、利用できます

都内から通う方も。遠方の方は在宅で利用できる場合があります。

どこから通える? 地図を見る
志木市朝霞市新座市和光市富士見市ふじみ野市三芳町さいたま市東京都池袋ぽちぽちの道

志木市のまわりの市町のほか、東武東上線で都内から通っている方もいます。

地図:国土数値情報(行政区域データ)を加工して作成

お住まいの地域で相談するには(3ステップ)
  1. 1

    住んでいる市区町村の障害福祉の窓口へ

    B型などのサービスを使うための受給者証は、住んでいる市区町村に申請します。課の名前は自治体によって違います。

  2. 2

    相談支援専門員と一緒に考える

    どのサービスをどう組み合わせるかは、相談支援専門員とサービス等利用計画をつくりながら決めていきます。

  3. 3

    近くのB型事業所を地域から探す

    WAM NETの「障害福祉サービス事業所検索」で、都道府県を選んで地域の事業所を探せます。

目次

障害者手帳のある人などは「就職困難者」として、失業保険の給付日数が長くなる場合があります

失業保険の給付日数は、離職理由と年齢、雇用保険に入っていた期間で決まり、障害のある人などは「就職困難者」の区分で日数が手厚くなります。厚生労働省の「雇用保険制度Q&A」も、受給手続きのときに障害者手帳を持参するよう案内しています。

就職困難者とは、雇用保険法施行規則第32条で定められた、身体障害者・知的障害者・精神障害者などの就職が難しい人のことです。まず押さえたいのは次の3点です。

  • 給付日数は150日〜360日:一般の離職者(90日〜150日)より長く設定されている
  • 手帳を持っていれば手続きのときに出す:就職困難者に当たるかはハローワークが確認する
  • 受け取れるのは「すぐ働ける状態」のとき:病気で今は働けない場合は、受給期間の延長を先に考える

就職困難者に当たるかどうか、何日分を受けられるかは、最終的に住所を管轄するハローワークが判断します。

就職困難者の給付日数は、年齢と加入期間で150日・300日・360日です

ハローワークインターネットサービス「基本手当の所定給付日数」(2026年9月26日に確認)では、就職困難者の所定給付日数を次のように示しています。所定給付日数とは、失業保険(基本手当)を受け取れる日数の上限のことです。

離職時の年齢被保険者であった期間 1年未満1年以上
45歳未満150日300日
45歳以上65歳未満150日360日

同じページの「一般の離職者」(倒産・解雇などによる離職と、就職困難者を除いた人)は、被保険者であった期間に応じて90日・120日・150日です。

例一般の離職者就職困難者
40歳・加入3年90日300日
50歳・加入12年120日360日

受け取れる期間は原則として離職の翌日から1年間です

ハローワーク「基本手当について」では、失業保険を受けられる期間(受給期間)は原則として離職した日の翌日から1年間で、所定給付日数が360日の場合は1年60日としています。日数が長くても、手続きが遅れると期間内に受け取りきれないことがあるため、離職票が届いたら早めにハローワークへ行くと安心です。

就職困難者に当たる人と、手帳がない場合の考え方

雇用保険法施行規則第32条は、就職困難者として、障害者雇用促進法に定める身体障害者・知的障害者・精神障害者、保護観察中などでハローワークに連絡のあった人、社会的事情により就職が著しく阻害されている人を挙げています。条文はe-Gov法令検索の雇用保険法施行規則で確認できます。

手帳を持っていない場合でも、就職困難者の対象から外れるとは限りません。障害者雇用促進法施行規則第1条の4は、精神障害者を「精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている人」のほか、「統合失調症、そううつ病(うつ病を含む)、てんかんにかかっている人」で、症状が安定し就労が可能な状態にある人と定めています。

区分法令上の考え方手続きで持っていくもの(例)
身体障害障害者雇用促進法に定める身体障害者身体障害者手帳
知的障害判定機関で知的障害があると判定された人療育手帳など
精神障害精神障害者保健福祉手帳がある人、または統合失調症・そううつ病(うつ病を含む)・てんかんで症状が安定し就労が可能な人精神障害者保健福祉手帳、手帳がなければ窓口で確認

手帳がない場合に何で確認するかは、公式の案内で具体的な記載を確認できませんでした。ハローワークの障害者向けリーフレットは、相談の内容によって主治医の診断書や意見書(ハローワークの書式)の提出を求める場合があるとしています。手帳がない人や退職後に手帳を申請した人は、受給手続きの前にハローワークへ問い合わせてください。手帳の取り方は「障害者手帳の申請条件と流れ」で紹介しています。

失業保険の手続きは、離職票と手帳を持ってハローワークで求職申込みから始めます

失業保険の手続きは、住所を管轄するハローワークで求職の申込みをし、離職票を出すところから始まります。ハローワーク「基本手当の受給手続き」の流れに、障害のある人が気をつけたい点を加えると次のとおりです。

  1. 持ち物をそろえる:離職票(-1、-2)、マイナンバーカードなどの個人番号確認書類、身元確認書類、写真2枚(縦3.0cm×横2.4cm)、本人名義の通帳またはキャッシュカード。障害者手帳があれば一緒に持っていく
  2. 求職の申込みをして離職票を出す:障害のある人の職業相談は、手帳の有無を問わず専門の窓口(ハローワークによって「専門援助部門」「専門援助コーナー」などの名称)で受けられる
  3. 受給資格の決定と待期:求職の申込み後、失業の状態にある7日間は支給されない
  4. 給付制限の有無を確認する:自己都合の退職は、令和7年4月1日以降の退職なら原則1か月の給付制限がある。ただし「心身の障害、疾病」などによる離職は、正当な理由のある自己都合(特定理由離職者)に当たる場合があるため、辞めた理由を窓口で具体的に伝える
  5. 雇用保険説明会に出る:受給資格者証と失業認定申告書を受け取る
  6. 4週間に1度の失業の認定を受ける:認定日までに原則2回以上(最初の認定日は1回)の求職活動の実績が必要

志木市・朝霞市・新座市・和光市にお住まいの場合

埼玉労働局の「ハローワーク朝霞」のページでは、管轄区域を朝霞市・志木市・新座市・和光市としています。所在地は朝霞市本町1-1-37、代表電話は048-463-2233、開庁は平日8時30分〜17時15分です。失業給付の手続きは雇用保険課給付係、障害のある方の職業相談は専門援助コーナーが担当しています。時間は変わることがあるため、出かける前に確認してください。

病気で退職して今は働けないときは、受給期間の延長を考えます

失業保険は「いつでも就職できる能力がある」ことが前提なので、病気やけがですぐ働けない間は受け取れません。その場合は、受給期間の延長をハローワークに申請しておくと、働ける状態になってから手続きできます。

厚生労働省の「雇用保険制度Q&A」では、離職日の翌日から1年以内に30日以上続けて働けない場合、働けない日数を受給期間に加えられ、加えられる期間は最大3年間としています。申請には延長の理由を証明する書類(医師の証明書等)が必要で、郵送や代理人による申請もできます。申請が遅いと所定給付日数の全部を受けられない可能性があります。

退職後の療養中に使える健康保険の傷病手当金との順番は「傷病手当金と失業保険はどっちが先?」、退職後も傷病手当金を受ける条件は「退職後の傷病手当金」で解説しています。

仕事を辞めたあとの立て直し方は、手続きと体調の見通しから

仕事を辞めたあとは、お金の手続きと体調の見通しを先に整えると、次の働き方を落ち着いて考えられます。次の順番で整理すると抜けが出にくくなります。

  • 失業保険か延長かを決める:すぐ働けるなら求職の申込み、療養が必要なら受給期間の延長
  • 健康保険・年金を切り替える:市区町村の窓口で国民健康保険・国民年金などの手続きをする
  • 生活費の見通しを立てる:給付日数と日額から、受け取れる期間と金額の目安を出しておく
  • 体調を整える:次を焦らず、主治医と相談しながら回復を優先する
  • 次の働き方を考える:障害者雇用・一般就労・就労移行支援・B型などから合うものを選ぶ

障害者雇用で働いたときの収入の目安は「障害者雇用の給料はどれくらい?」、B型から一般就労やA型を目指す流れは「B型から一般就労・A型を目指すには」にまとめています。お金の不安が大きいときは「お金の不安が大きいとき、相談できる窓口は」、長く仕事から離れていた方は「働くブランクがある方へ」も参考にしてください。

B型に通っている(通いたい)人は、失業保険との関係を事前にハローワークへ確認します

失業保険を受けている間にB型を利用することがどう扱われるかは、ハローワークが個別に判断します。「B型に通っても失業保険はそのまま受けられる」とも「受けられなくなる」とも一律には言えないため、通い始める前に窓口で確認してください。

就労継続支援B型とは、雇用契約を結ばずに、体調に合わせて作業に取り組める障害福祉サービスです。論点になりやすいのは次の3つです。

論点何が問われるか窓口で伝えること
働ける状態か失業の状態は「いつでも就職できる能力がある」ことが前提B型を使う理由(体調・生活リズムなど)と、就職活動をする意思
求職活動の実績実績になるのは求人への応募やハローワークの職業相談など。ハローワークが示す主な範囲に、福祉サービスの利用は挙げられていない認定日までの求職活動の予定
通った日と工賃の申告内職や手伝いを含め、働いた事実や収入を隠すと不正受給になる通所の日数と工賃を、失業認定申告書にどう書くか

申告をしないで受け取ると不正受給となり、不正に受けた額の3倍の納付を命じられる場合があります。迷ったら書かずに済ませるのではなく、認定日の前に窓口で聞いてください。

失業保険の受給が終わってからB型を使い始めることもできます。B型の利用には市区町村が発行する受給者証が必要で、利用料は「B型事業所の利用料はいくら?」で解説しています。ハローワークとB型の役割の違いは「ハローワーク・就労支援機関とB型の違い」も参考にしてください。

ぽちぽちの道の場合

失業保険の手続きを進めながら、次の居場所としてB型を調べ始める方もいます。ぽちぽちの道では、失業保険や就職困難者に当たるかを判断することはできません。監修のサービス管理責任者も雇用保険の専門家ではないため、給付の扱いはハローワークにご相談ください。B型の利用を考えるときのご相談はお受けしています。

ぽちぽちの道は、東武東上線「志木駅」東口から徒歩2分にある、IT・パソコン作業に特化した就労継続支援B型事業所です。送迎は行っていないため、見学のときに通い方を一緒に確認します。

作業内容はパソコン作業が中心で、データ入力、Canvaでの画像・SNS素材づくり、生成AIを使った文章の下書きや調べ物などに取り組んでいます。パソコンが苦手な方や未経験の方も歓迎しており、週1日からの通所も相談でき、工賃は見学時にご案内します。「失業保険の受給が終わってから通うか、今から見学だけしておくか迷っている」という段階でも、見学やLINEでの相談を受け付けています。

就職困難者と失業保険についてよくある質問

就職困難者の失業保険は、何日分もらえますか?

ハローワークの表では、雇用保険に入っていた期間が1年未満なら150日、1年以上なら45歳未満で300日、45歳以上65歳未満で360日です。一般の離職者の90日〜150日より長く設定されています。何日分になるかは、受給手続きのときにハローワークが決めます。

障害者手帳がなくても、失業保険で就職困難者として扱われることはありますか?

手帳がなくても対象になる場合があります。法令上、精神障害者には手帳がある人のほか、統合失調症・そううつ病(うつ病を含む)・てんかんで症状が安定し就労が可能な人が含まれます。どの書類で確認するかは、受給手続きの前にハローワークへ問い合わせてください。

障害を理由に自己都合で退職した場合も、失業保険の給付制限はありますか?

心身の障害や病気で辞めた場合は、正当な理由のある自己都合(特定理由離職者)に当たることがあり、その場合は給付制限の扱いが変わります。当たるかどうかはハローワークが離職理由を確認して決めるため、辞めた理由と体調の経過を窓口で具体的に伝えてください。

失業保険の手続きに、障害者手帳は持っていったほうがいいですか?

持っているなら持参してください。厚生労働省の雇用保険制度Q&Aは、障害者等の就職が困難な方は所定給付日数が手厚くなるとして、受給手続きのときに手帳を持参するよう案内しています。手帳がない場合は、手続きの前にハローワークへ相談してください。

失業保険の受給中にB型へ通った日は、失業認定申告書に書く必要がありますか?

B型の通所や工賃の書き方を示した公式の記載は確認できていません。ハローワークは、内職や手伝いを含めて働いた事実や収入を申告するよう求めています。通い始める前か認定日の前に、ハローワークでB型に通うことを伝えて、書き方を確認してください。

まとめ

障害者手帳のある人などは就職困難者として、失業保険の給付日数が150日〜360日と長くなる場合があります。手帳があれば受給手続きのときに持参し、手帳がない場合や病気ですぐ働けない場合は、早めにハローワークへ相談してください。B型に通うときの扱いもハローワークの判断なので、利用前に確認しておくと安心です。

失業保険の手続きと並行して、次の働き方を考えたくなったら、LINEでの相談や見学から始められます。質問だけでも大丈夫です。お金の制度をまとめて確認したい方は「障害のある人がもらえるお金・手当の一覧」、事業所選びの確認項目は「B型事業所の選び方チェックリスト」もあわせてご覧ください。

運営:ぽちぽちの道(株式会社イチドキリ)


どこに相談すればいいか迷ったら

お住まいの地域で相談するには

  1. 1

    住んでいる市区町村の障害福祉の窓口へ

    B型などのサービスを使うための受給者証は、住んでいる市区町村に申請します。課の名前は自治体によって違います。

  2. 2

    相談支援専門員と一緒に考える

    どのサービスをどう組み合わせるかは、相談支援専門員とサービス等利用計画をつくりながら決めていきます。

  3. 3

    近くのB型事業所を地域から探す

    WAM NETの「障害福祉サービス事業所検索」で、都道府県を選んで地域の事業所を探せます。

どこから通える?

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地図:国土数値情報(行政区域データ)を加工して作成

志木市のまわりの市町のほか、東武東上線で都内から通っている方もいます。通うのが難しい方は、在宅で利用できる場合があります。

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監修者 田中 眞奈美の写真

監修者
田中 眞奈美(サービス管理責任者)
介護職、生活支援員業務、就労移行支援事業所での管理者業務など、介護・福祉業界にて多彩な経験を持つ福祉のプロフェッショナル。ぽちぽちの道では、サービス管理責任者として個別支援計画の策定および支援全体のマネジメントを担う。

執筆者 徳永 崇志の写真

執筆者
徳永 崇志(職業指導員・株式会社イチドキリ 代表取締役)
岡山大学教育学部出身。株式会社日立システムズでエンジニアとしてキャリアをスタートし、株式会社リクルートで教育系SaaS「スタディサプリ」の法人営業に従事。その後、複数社で生成AIを活用したプロダクトの事業立ち上げを経験。ぽちぽちの道では、生成AI・ITを活用した生産活動の職業指導を担当。厚生労働省「精神・発達障害者しごとサポーター」講座修了。

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