「自分たち親がいなくなった後、この子の暮らしはどうなるのだろう」——障害のあるお子さんを育てるご家族にとって、これはとても大きな不安だと思います。この記事では、いわゆる「親なき後」に備える将来の生活設計を、住まい・日中の活動・お金・相談という4つの柱でわかりやすく整理します。就労継続支援B型がその支えの一つになりうる位置づけや、家族同席の見学ができる志木駅徒歩2分のぽちぽちの道での相談方法もご案内します。
親なき後への備えは「住まい・日中の活動・お金・相談」の4つで考える
親なき後への備えは、①住まい、②日中の活動・居場所、③お金、④相談・見守りという4つの柱で整理して、今からできることを少しずつ進めていくことが大切です。就労継続支援B型は、このうち「日中の活動・社会とのつながり」を支える存在として、生活設計の一部になりうる選択肢です。すべてを一度に決める必要はありません。一つずつ、ご本人やまわりの人と話しながら備えていけば大丈夫です。
「親なき後」とは、障害のあるお子さんの親が高齢になったり、亡くなったりした後に、ご本人の生活をどう支えていくかという課題のことです。多くのご家族が「自分が元気なうちは支えられるけれど、その先が心配」という思いを抱えています。この不安はとても自然なものです。だからこそ、漠然と心配し続けるよりも、何を備えればよいかを具体的に分けて考えると、気持ちが少し軽くなります。
大事なのは、親が抱え込みすぎないことです。親なき後の備えは、家族だけで完結させるものではなく、相談支援専門員や市区町村、福祉サービス、地域の人など、たくさんの支え手と一緒につくっていくものです。ここからは、4つの柱それぞれの中身と、今からできる小さな一歩を見ていきます。
親なき後に備える4つの柱(住まい・日中・お金・相談)
親なき後に備える4つの柱を、それぞれ「何を考えるか」「主な相談先」とあわせて整理すると、下の表のようになります。全体像をつかむための地図として使ってみてください。なお、お金や法律にかかわる部分(成年後見制度・信託・相続など)は専門的なため、必ず社会福祉士・成年後見にくわしい専門家・市区町村などの専門家に相談しながら進めることをおすすめします。
| 柱 | 何を考えるか | 主な相談先の例 |
|---|---|---|
| ①住まい | 親元を離れた後の暮らしの場(グループホーム・一人暮らしなど) | 相談支援専門員・市区町村・グループホーム事業所 |
| ②日中の活動・居場所 | 日中に通う場所、社会とのつながり、生活リズム(B型など) | 相談支援専門員・就労系の福祉サービス事業所 |
| ③お金 | 生活費の見通し、障害年金・手当、財産の管理(成年後見・信託など) | 年金事務所・社会福祉士・成年後見にくわしい専門家・市区町村 |
| ④相談・見守り | 困ったときに相談できる人、日常を見守るつながり | 相談支援専門員・基幹相談支援センター・地域の支援者 |
それぞれの柱を、もう少し言葉で整理しておきます。
①住まいとは、親元を離れた後にご本人が暮らす場所をどうするか、という観点です。 障害のある方の住まいには、世話人などの支援を受けながら共同生活を送るグループホームや、支援を利用しながらの一人暮らしなど、いくつかの選択肢があります。どれが合うかは、ご本人の希望や状態によって変わります。住まいについては、関連コラムの「グループホーム」や「一人暮らし」の記事でも詳しく紹介する予定です。
②日中の活動・居場所とは、平日の日中にご本人が通う場所や、社会とのつながりをどう保つか、という観点です。 親なき後も、日中に安心して過ごせる場所があり、人とのつながりや生活リズムが保たれることは、暮らしの安定にとって大切です。就労継続支援B型は、この「日中の活動・社会とのつながり・生活リズム」を支える選択肢の一つになりえます。
③お金とは、生活費の見通しや、財産をどう管理していくか、という観点です。 障害年金や各種手当、貯蓄や財産の管理など、お金にまつわるテーマは多岐にわたります。判断に支援が必要な場合に財産や契約を守る成年後見制度や、財産を信頼できる人に託す信託といったしくみもありますが、これらは制度が複雑で、手続きや費用も人それぞれです。具体的な内容は断定せず、社会福祉士・成年後見にくわしい専門家・市区町村などに相談しながら検討してください。
④相談・見守りとは、困ったときに相談できる人や、日常を見守ってくれるつながりをどう用意するか、という観点です。 親が中心になって支えてきた相談や見守りの役割を、少しずつ周囲の支え手にも広げていくことが、親なき後の安心につながります。相談支援専門員や、地域の相談窓口である基幹相談支援センターなどが、その中心的な存在になります。
この4つは、どれか一つだけ整えれば済むものではなく、互いに関係し合っています。たとえば、日中に通うB型を利用することが、見守りのつながりや生活リズムにもつながる、といった具合です。完璧にそろえることを目指すより、「今いちばん気になる柱」から手をつけるのが現実的です。
今からできる小さな一歩(相談先・チェックリスト)
親なき後の備えは、いきなり大きな決断をしなくても、「相談先を一つ持つ」「情報を一つ集める」といった小さな一歩から始められます。最初の一歩としておすすめなのは、お住まいの市区町村の障害福祉の窓口か、相談支援専門員に相談してみることです。一人で抱え込まず、早めに少しずつ動き出すことが、いちばんの備えになります。
まず、今の状況を整理するためのチェックリストです。あてはまる項目や、気になる項目を確認してみてください。
- ご本人が利用している、または利用できる福祉サービス(受給者証の有無)を把握している
- 障害年金や手当について、申請状況や受給の見通しを確認している
- 日中に通う場所・居場所(B型などの日中活動)について情報を持っている
- 親元を離れた後の住まい(グループホーム・一人暮らしなど)について話したことがある
- 困ったときに相談できる相談支援専門員や窓口とつながっている
- お金・財産の管理(成年後見・信託など)について、専門家に相談する先を知っている
すべてに「はい」と言えなくても心配いりません。空いている項目こそ、これから備えていける部分です。チェックの中で気になったものから、相談先に一つ聞いてみることをおすすめします。
主な相談先の例も挙げておきます。困ったときに「どこに聞けばいいか」が分かるだけでも、不安はやわらぎます。
- お住まいの市区町村(障害福祉の窓口):受給者証の申請、利用できるサービスや手当の案内など、制度面の入り口になります。
- 相談支援専門員・基幹相談支援センター:本人の状況に合わせて、サービスの利用計画づくりや、暮らし全体の相談に乗ってくれます。
- 社会福祉士・成年後見にくわしい専門家:お金や財産の管理、成年後見制度などの専門的な相談先です。
- 年金事務所:障害年金の相談・申請の窓口です。
なお、成年後見制度・信託・相続・障害年金などの具体的な手続きや金額は、ご本人の状況や制度の改正によって変わります。この記事では一般的な考え方をご紹介していますが、実際に進めるときは必ず専門家や市区町村の窓口で、最新の正確な情報を確認してください。
ぽちぽちの道の場合(日中の居場所・家族同席の見学も歓迎)
ぽちぽちの道は、東武東上線「志木駅」から徒歩2分にある、生成AI・パソコン作業に特化した就労継続支援B型事業所です(2026年5月開設・運営:株式会社イチドキリ)。親なき後の4つの柱でいえば、「②日中の活動・居場所」を支える選択肢の一つとして、日中の通い先や社会とのつながり、生活リズムづくりにかかわる事業所です。
B型のなかでも、ぽちぽちの道は袋詰めや清掃などの軽作業ではなく、パソコンと生成AIを使った作業が中心なのが特徴です。たとえば、データ入力、Canvaを使った画像・SNS素材づくり、生成AI(ぽちぽちAI)を相棒にした文章の下書きや調べ物などに、未経験から取り組めます。続けるほどパソコンやAIにふれる経験が積み重なり、ご本人の「できること」を少しずつ広げていく場になります。実際の作業の様子や、できる作業の一覧は、作業内容のページでも紹介しています。
親なき後を考えるご家族にとって、「日中に安心して通える場所があること」「人とのつながりや生活リズムが保たれること」は、大きな安心材料になります。ぽちぽちの道では、ご家族同席での見学も歓迎しています。ご本人とご家族が一緒に作業の様子を見ながら、将来の暮らしについて一緒に考える時間にしていただけます。また、必要に応じて相談支援専門員とも連携しながら、ご本人に無理のない通い方を一緒に考えます。
「パソコンは苦手」という方も心配いりません。電源の操作や文字入力からスタッフがサポートし、生成AIも活用しながら少しずつ慣れていけます。週1日からの通所もご相談いただけるので、体調や生活リズムに合わせて無理のないペースで始められます。なお、ぽちぽちの道は日中の活動を支える事業所であり、住まいやお金・成年後見などの専門的な手続きそのものを行うわけではありません。そうしたテーマは、相談支援専門員や市区町村、専門家とあわせてご検討ください。利用までの流れや受給者証については、ご利用案内のページでもご確認いただけます。
志木駅徒歩2分・東武東上線沿線エリアで、「親なき後に向けて、まず日中の居場所から考えたい」というご家族は、見学のときに作業を見ながら一緒に考えることもできます。「いきなり見学は不安」という方は、LINEでの相談から始めても大丈夫です。気になったら、ご家族同席の見学だけでも大丈夫です。
親なき後の備えについてよくある質問
Q. 親なき後の備えは、いつから始めればよいですか?
A. 明確な「正解の時期」はありませんが、親が元気なうちに、早めに少しずつ始めておくと安心です。すべてを一度に決める必要はなく、まずは相談支援専門員や市区町村の窓口に相談先を一つ持つことから始められます。早めに動き出すほど、選択肢を落ち着いて比べる時間を持てます。
Q. 何から手をつければよいか分かりません。
A. まずは「今いちばん気になっている柱」から始めるのがおすすめです。住まい・日中の活動・お金・相談の4つのうち、不安が大きいものを一つ選び、その相談先に聞いてみてください。一人で抱え込まず、相談支援専門員や市区町村と一緒に整理していくと、進めやすくなります。
Q. お金や財産の管理(成年後見・信託など)は誰に相談すればよいですか?
A. お金や財産の管理は専門的な分野のため、社会福祉士や成年後見にくわしい専門家、市区町村の窓口などに相談することをおすすめします。成年後見制度や信託は制度が複雑で、手続きや費用も人それぞれです。具体的な判断は専門家に確認しながら進めてください。この記事では一般的な考え方の紹介にとどめています。
Q. B型事業所は、親なき後の備えとどう関係しますか?
A. 就労継続支援B型は、親なき後の備えのうち「日中の活動・社会とのつながり・生活リズム」を支える選択肢の一つになりえます。日中に安心して通える場所があり、人とのつながりが保たれることは、暮らしの安定につながります。ただしB型は住まいやお金の手続きそのものを担うわけではないため、ほかの柱とあわせて考えることが大切です。
Q. 親が高齢で、本人を支えきれるか不安です。どうすればよいですか?
A. その不安はとても自然なものです。大切なのは、家族だけで抱え込まず、支え手を少しずつ増やしていくことです。相談支援専門員や基幹相談支援センター、市区町村などとつながっておくと、いざというときに頼れる先ができます。まずは相談から始めて、一つずつ備えを進めていきましょう。
まとめ
親なき後への備えは、住まい・日中の活動・お金・相談という4つの柱で整理し、今からできることを少しずつ進めていくことが大切で、就労継続支援B型は「日中の活動・社会とのつながり」を支える選択肢の一つになりえます。お金や法律にかかわる部分は専門的なため、社会福祉士・成年後見にくわしい専門家・相談支援専門員・市区町村などに相談しながら進めてください。何より、一人で抱え込まず、早めに少しずつ備えることが、いちばんの安心につながります。
ぽちぽちの道は、日中の居場所として将来の生活設計の一部を支える、志木駅徒歩2分のB型事業所です。ご家族同席の見学も歓迎しています。気になったら、見学だけでも大丈夫です。質問だけしたい方は、LINEでの相談もお気軽にどうぞ。
見学前に確認したい項目はB型事業所の選び方チェックリストで一覧にしています。
- 60分個別相談
- 利用前提で
なくてOK - 準備不要
同伴者OK
B型事業所がはじめて、続けられるか不安…
まずは、見学・相談から
始めてみませんか?

監修者
田中 眞奈美(サービス管理責任者)
介護職、生活支援員業務、就労移行支援事業所での管理者業務など、介護・福祉業界にて多彩な経験を持つ福祉のプロフェッショナル。ぽちぽちの道では、サービス管理責任者として個別支援計画の策定および支援全体のマネジメントを担う。

執筆者
徳永 崇志(職業指導員・株式会社イチドキリ 代表取締役)
岡山大学教育学部出身。株式会社日立システムズでエンジニアとしてキャリアをスタートし、株式会社リクルートで教育系SaaS「スタディサプリ」の法人営業に従事。その後、複数社で生成AIを活用したプロダクトの事業立ち上げを経験。ぽちぽちの道では、生成AI・ITを活用した生産活動の職業指導を担当。厚生労働省「精神・発達障害者しごとサポーター」講座修了。

